大好きな彼の怪しい行動
26歳のころ、合コンで出会った彼は話が面白くてスポーツマン。ガッチリ体格のイケメンです。女の子にモテそうなタイプだなと思っていると、彼から連絡先を聞かれ、数カ月後にはお付き合いすることに。彼から某ブランドのネックレスをプレゼントされた27歳の誕生日は幸せの絶頂でした。
ただ彼には少し不可解な点もありました。彼とは遠距離恋愛でしたが、彼の住んでいるマンションに遊びに行きたいと言うと、いつも「用事がある」と断られるのです。いつも私の地元でデートをしていました。
ようやく彼からマンションに来ていいよと言われたときは、とてもうれしかったです。彼の部屋は少し散らかってましたが、清潔感があって居心地も悪くありません。「ずっとここで暮らしたい」と思いながら洗面所をのぞくと、そこにはなぜかピンクとブルーの歯ブラシが。磨き用と仕上げ用で2本を分けて使っていると言われたものの、「本当に仕上げ用?」と少し違和感を覚えました。
それでも毎日のように彼から電話があったので、自分は彼から大切にされているという自信があったのです。
結婚を夢見ていた彼から衝撃的な告白が!
彼との交際が1年半を過ぎたころ、私のほうから結婚を匂わせ始めました。まわりの友だちが次々と結婚する状況に焦りを感じていたからです。しかし、私が将来の話をはじめると、彼はさりげなく話を逸らします。彼には結婚願望がないのかな?と不安を抱えながらも、交際は続いていました。そんなある日、彼から衝撃的な告白を受けることとなるのです。
電話越しに聞こえる彼の声は、いつになく元気がありません。しばらく世間話をした後、彼から意を決したように「実は話したいことがある」と言われました。
いよいよプロポーズかとドキドキしていると、なんと「親に多額の借金がある」と告げられたのです。借金があるという事実は彼も数日前に知ったようで、かなりショックを受けている様子でした。彼を何とか励まさなければと言葉を考えていると、「借金がある段階で結婚は難しい。別れよう」と、あっさり別れを告げられました。
別れたくなくて食い下がったら…
まったく想像していなかった言葉にあ然。大好きな彼と絶対に別れたくなかった私は、「結婚なんて興味ない」「40歳ぐらいまで独身でも全然平気」と食い下がります。彼はやさしく「そんなわけにはいかない」と私の意見を否定していたのですが、あまりにも私がしつこかったのか、最終的には「その気持ちが重い」と言われてしまいました。そのひと言で彼との温度差を感じ、別れを受け入れることにしたのです。
それでも、しばらくは彼のことを忘れられませんでした。別れから半年経ったころ、どうしても彼の声が聞きたくて携帯に電話をかけると、彼の携帯番号が変わっていました。この時点で諦めたらいいものの、必死になっていた私は彼のマンションの電話にかけてみたのです。
すると、若い女性が電話口に出て、「はい、〇〇です」と彼の姓を名乗りました。私はなにも言えず、すぐに電話を切りましたが、その瞬間に彼から騙されていたことに気づきました。
私がショックを受けないようにと他に女性がいることを言わず、借金を別れの理由にしたのでしょう。後日、彼と私の共通の友人に確かめてみると、私は彼にとって本命ではなく、2番目だった事実がわかりました。
婚活に本気出す!結婚相談所に入会すると…
どれだけ好きな人と楽しい思い出を作ってきても、騙されたり裏切られるとショックな気持ちしか残りません。しばらくは何をするにもやる気が起きず、自信をなくしました。そして29歳を迎えたころ、親からのプレッシャーもあり結婚相談所への入会を決意。
合コンにも参加しましたが、既婚者や彼女持ち、結婚願望がない男性も参加しており、同じような失敗はしたくないという私は結婚相談所での婚活に重きを置くようになったのです。
しかし結婚相談所での婚活もそう簡単ではありませんでした。自分がいいなと思う相手からは振り向かれず、あまり興味を持てない男性からアプローチを受けるという繰り返しでした。しかし、少し自分の考え方を変えてみると状況が変わりました。
自分が理想とする相手が本当に結婚相手としてふさわしいのか、自分のことに興味を持ってくれる相手なら楽しく結婚生活を送れるのではないかと思い、アプローチを受けた相手と積極的に会うようにしたのです。実際に会って話をしてみると、相手の雰囲気や考え方もわかり、写真で見ていたときより印象が良くなることも多々ありました。そして半年後、ついに今の夫と出会うことができたのです。
夫は口調がキツイことはありますが、基本的には真面目で家族を大切にしてくれています。お金に関しての価値観なども近く、大きな揉めごともありません。ドキドキ感はあまりないものの、平和に安心して毎日を過ごせているので幸せです。結局、子どものころの夢だった恋愛結婚をするという夢は叶いませんでしたが、本当に自分に合う相手と巡り合えたのは、あのつらい失恋経験を婚活に活かせたからだと思ってます。
著者/青木みどり
作画/しお
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