母の決意
実母がコンビニで朝ごはんを買いに行ってから程なくして、陣痛だけでなく、骨盤が軋むような激痛がするように。
そしてその痛みは増す一方。
様子を見にきた、助産師さんは顔面蒼白になり、医師を呼びに行き……。
※常異→常位
※常異→常位
医師から告げられたのは、長男の出産時と同じ「常位胎盤早期剥離(妊娠中、または分娩時に胎児が出てくる前に胎盤がはがれてしまうこと)」。
買い物から帰ってきた実母も、それを聞いて「またぁ!?」と声をあげた。
長男の出産時の恐怖や苦しみがよぎったが、それと同時に感じたのは「これで終わる」という少しの安堵。
実母も緊急帝王切開での出産には賛成で、手術の同意書を渡されたのだが、涙や痛みで、同意書を読むこともうまく書くこともできず……。
◇ ◇ ◇
「常位胎盤早期剥離」とは、赤ちゃんがおなかの中にいるうちに、胎盤が子宮の壁から剥がれ始めてしまうこと。
星田つまみさんは、長男くんの出産時も「常位胎盤早期剥離」で緊急手術をおこなっていました。
今までの妊娠で「常位胎盤早期剥離」になると、次の妊娠での発症率は約10倍なのだとか。医師曰く、「常位胎盤早期剥離」の経験をもつ妊婦さんは、医師のほうも十分慎重に管理すると思うため、よく話しておくことも必要だそうです。
また、緊急手術になった場合、金銭面で不安を感じる方もいらっしゃいますよね。
自治体や職場からの手当金があったり、一部保険適応になるために高額診療の申請も可能な場合があるそうなので、ぜひその際はお住まいの自治体や医療機関、保険会社などにも相談してみてください。
監修/助産師 松田玲子