初めての夏休み
いつも一緒にいる次女と次男は前年までは同じ保育園に通っていましたが、翌年は次女が卒園して、小学校に入学。本を読むのが好きな次女は初めての夏休み用に、学校から図書の本を5冊借りてきました。
そのうちの2冊は次男が好きそうな本で、読み聞かせをしてあげるために借りてきたと教えてくれました。そんなある日、高校生の長男に下の子たちを見てもらい、私は夕飯の買い出しに出かけたのです。
学校から借りてきた本が…
家に帰ると、次女がビリビリに破けた本を持ってきて「次男くんが破いた!」と言いました。長男は、近くにいたものの携帯を見ていて気づかず、気づいたときには次男が本を破いていたということでした。次男に「本は読むもので破いたらダメなんだよ! これは次女が借りてきた学校の本なんだからね!」と話をしました。
すると、次男はバツの悪そうな顔をして「ごめんなさい」とひと言。本を見ると修復不可能なくらい何ページも破れていて、次女は「本どうしよう……」と不安そう。ひとまず学校の先生に確認することにしました。
かまってほしかった次男
ちょうど夏休みに小学校の面談があったので、そのときに破れた本を持って行き先生に事情を説明しました。図書の本については、「同じ本を新しく買ってください」と言われ、弁償することに。次女に伝えると、ひと安心したようでした。
「どうして破いたの?」と次男に聞くと、「次女が本を読んでいて、遊んでくれなかったから」と答えました。破いた本は次男には難しく、次女がひとりで読む本でした。読み聞かせをしてほしくて、他の本を読んでほしかったそう。「次女は本を読み始めると遊んでくれない」という次男。「気持ちはわかるけれど、本は破っちゃいけないよ」と話しました。
いつも一緒に寝る次女と次男。寝る前に2人で絵本を読んで、ベッドの枕元に絵本がたくさん積んであります。私がバタバタと仕事や家事をしているときも、次男の遊び相手になってくれる次女。本を破られても怒らずに、「じゃあこっちの本読もうね!」と読んであげるやさしさにほっこりしました。
著者:松田みさと/女性・ライター。2004年生まれの長男、2007年生まれの長女、2015年生まれの次女、長男とは15歳差の2019年生まれの次男の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています