ヒカリちゃんの処置が終わったようで、処置室の扉が開きました。そして、サチさん夫婦は先生に呼ばれたのです。
現在のヒカリちゃんの状態は、「けいれんは40分以上続き、現在ヒカリちゃんの体温は、40℃ある」「さらに、自発呼吸ができていないので、挿管をしている」と、先生は言いました。
ヒカリちゃんはICU(集中治療室)へ移るようで、付き添いができないので家族はみんな家に帰ることに。
サチさんが「帰る前に、ヒカリに会えますか?」と聞くと、ICUに運ぶ前に少しだけ会えるというのです。そして、明日も15分間以内で面会可能とのこと。
そしてようやく会えたヒカリちゃんは、たくさんの管につながれて眠っていました。その姿に夫は言葉を失ってしまい、サチさんもヒカリちゃんの名前を呼ぶことしかできなかったのです……。
まだ長女も小さいのに…
ヒカリちゃんは集中治療室に運ばれていきました。サチさんたちは付き添うことができないため、そのまま家に帰ることに。
家に帰って、長女のユメちゃんから「ヒカちゃんは?」と聞かれ、思わず泣いてしまうサチさん。子どもの前で泣いてはいけないと思いつつも、涙が止まりませんでした。
すると、ユメちゃんが「ユメとヒカちゃんは、ママが元気なら絶対大丈夫なんだよ。だから泣かないで」と言ってくれたのです。
その言葉を聞き、サチさんはすごく救われました。
そして「病院からの連絡は俺に任せて」と、夫に言われサチさんは布団に入ったのですが、一睡もできなかったのです。
◇ ◇ ◇
病院から帰ってきて、ユメちゃんに励まされたサチさん。心が弱っているとき、やさしい言葉をかけてくれる家族の存在に救われたことでしょう。みなさんはつらいとき、お子さんに言われて救われたなと思った言葉はありますか?