40代で生理不順に
40代に入ってから少しずつ生理周期が乱れがちになり、28日周期だった生理が、25日周期や23日周期と間隔が短くなっていきました。一方で3カ月から5カ月ほど、まったく生理がこない時期も。とはいえ、私は生理になるとすこぶる体調が悪くなるので、なかなか生理が始まらないことに関しては、不安よりも「生理がこないとラクでいいな」という気持ちのほうが勝っていました。
ただ、あまりにも生理周期が不規則なので、自分でも「更年期が近づいているのかな」と感じるようになっていったのです。
そのころ、子宮頸がん検診の受診票が届いたので、婦人科検診の予約を入れました。婦人科の受診は久しぶりだったことや、ちょうど40代後半に差しかかるタイミングということで、子宮頸がんだけではなく、子宮体がんや卵巣がんの検診も受けることに。エコーで診察してもらうと、「そろそろ生理が始まりそうですよ」と医師に言われたぐらいで、子宮頸がん・体がん・卵巣がんには何ら問題なく、検診後には医師から言われた通りに生理が始まりました。
止まる気配がない不正出血
そして生理が終わって1週間が経ったころ、椅子から立ち上がろうとしたときのことです。下半身になんとも言えない感覚があり、「何か出たのかな?」とおそるおそる下着をチェックしてみると……そこには鮮血が! 生理が終わってから1週間経っているので、経血とは思えません。排卵出血かもと考えましたが、結果的に出血は1日で終わらず、その後は出血量が増えていきました。
いつもの生理より明らかに出血量が多く、久しぶりにナプキンから血が漏れるというハプニングも発生。トイレへ行くたびにナプキンは替えましたが、常にナプキンは血で濡れてずっしりとした重さがあり、「貧血にならないだろうか」と不安に感じたことを覚えています。
結局、大量出血は10日ほど続き、量は少なくなったものの、その後もダラダラと出血が続きました。明日こそ終わるかもと淡い期待を抱いても、翌朝にトイレへ行くと、また鮮血が流れ出てくるのです。一向に終わらず、不正出血に慣れている私もさすがに不安が大きくなりました。
婦人科で診断された結果とは
3週間経っても少量の不正出血は続き、下腹部に痛みも生じるようになりました。ネットで調べると子宮体がんの症状によく似ています。数カ月前にがん検診を受けた際には異常なしと診断されましたが、不安になった私は再び婦人科を受診。すると、医師からは「がんの可能性もゼロではない」と言われ、再度、子宮体がんの検査を受けることになったのです。エコー診断によると卵巣が小さくなっていたようで、採血をしてホルモン検査もしてもらいました。
検査の結果がわかるのは10日後。結果が出るまで落ち着かない日々でしたが、病院から処方された止血剤を飲むと、嘘のように出血が止まりました。止血剤の効果とわかっていても、長く悩まされていた出血がなくなり、ホッとしたことを覚えています。
そして10日後、検査結果を聞くために病院を受診すると、子宮体がん検査は異常なしとのこと。ただ、採血でわかったホルモンの数値は正常範囲ではありませんでした。医師いわく、「このまま生理がなくなっても全然おかしくない数値だよ」と言うのです! 長期間の不正出血は更年期の女性ホルモンの乱れが原因だったようで、私の体はすでに閉経間近とのことでした。
こんなに早く閉経を迎えるとは予想しておらず、思わず「本当ですか?」と大きな声で聞き返してしまった私。少しショックではありましたが、生理不順や不正出血の原因が判明してスッキリした気持ちも大きかったです。原因がわかった安心感からか、それ以降、不正出血はまったくありません。
閉経間近とのことですが、まだ40代ということもあり、生理が続く可能性もあると医師には言われています。とはいえ、更年期真っ只中であることは間違いありません。これから更年期症状が出てくるのが不安ではありますが、少しでも元気に快適に生活を送れるよう、体調を整えていきたいと思っています。
著者/田原知美
イラスト/かたくりこ
監修/助産師 松田玲子
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