不規則な生理に悩まされた学生時代
初潮を迎えてからずっと生理が不規則だった私。「最初は生理が不規則なのが当たり前」と親から言われていたので、中学の間はさほど気に留めず「そのうち落ち着くだろう」と気長に過ごしていました。しかし、生理の間隔がほぼ3カ月から半年という状態が続き、だんだんと心配になってきたのです。
いつ生理がくるのかわからず、修学旅行のときは出発直前までドキドキソワソワ。短大時代には友人と旅行の計画を立てても生理に振り回され、まったく楽しめなかった苦い思い出もあります。
生理の悩みを抱えながらの恋愛・結婚
生理不順のまま大人になり彼氏ができた私は、「もしかして妊娠したかも」と心配する日々を送ることが多くなりました。あまりに生理がこず、妊娠したと思い込み産婦人科を受診したこともあったほど。
生理に悩まされながら、ようやく30歳手前で結婚相手に恵まれました。これで妊娠の有無への不安から解放されると思いきや、今度は排卵日が定まらないため不妊問題に悩まされることに。そして、不妊外来への通院を始めて1年後にようやく第1子を妊娠。半分あきらめかけていたこともあり、まさに天にも昇るような気持ちでした。
2人目不妊に悩んでいたあるとき…
第1子の子育てが少し落ち着き始めたころ、周囲のママ友たちが次々と第2子に恵まれていました。私も第2子を希望していましたが、不妊治療中の不安がよみがえって……。相変わらず生理は不規則で、年齢も30歳後半に突入。「もう第2子は無理」「でも可能性がないわけではない」と心の中で葛藤が続く日々でした。やはり、あきらめきれず再び不妊治療をスタート。しかし前回のようにすぐ妊娠にはつながらず悶々とした日々を過ごしていました。
そんなある日、私の実家で高校生のときから飼っていた猫のミーちゃんが亡くなりました。すると実家の母は、周囲が不安になるほど無気力状態になってしまったのです。しかし、そのころの私は不妊治療のことで頭がいっぱいで、なかなか母親の気持ちに寄り添えませんでした。
するとミーちゃんが亡くなってから3カ月目に義姉が第1子を妊娠。実は兄夫婦も私と同じく不妊に悩み、長い間子どもに恵まれなかったのです。私は不妊の苦しみが誰よりもわかるので、まるで自分のことのようにうれしかったことを覚えています。すると間もなく私自身の妊娠も判明。ついに念願の第2子に恵まれたのでした。
母もペットロスから立ち直り、孫2人の誕生を心待ちにするようになりました。うれしい奇跡が2度続いたので、母は何度も「ミーちゃんのおかげだ」と言っていました。自分があまりにも悲しむので、ミーちゃんが私と義姉に子どもを授けてくれたのだと言うのです。立て続けに子どもに恵まれた状況に、私自身も同じような気持ちになっていました。
さらに誕生した子どもはどちらも女の子。実は亡くなったミーちゃんも女の子だったので、今でも本当にミーちゃんが生まれ変わったのではないかと心のどこかで思っています。
私が第2子を出産したのは36歳のころで、その後は不思議なことに生理まで規則的になりました。さすがに子育てで大変だったので第3子のことは考えませんでしたが、生理不順が治ったのも実はミーちゃんのおかげのような気がしています。
私は2人目を出産するまでずっと生理が規則的だったことはありませんでした。独身のころはいつくるかわからない生理に悩み、結婚後は不妊に悩み、私の頭の片隅にはいつも生理がありました。未来が見えない当時の私にとっては心を病むほど悩んでいたので、ミーちゃんが私を助けてくれたのかなと思っています。
著者/野村真美
監修/助産師 松田玲子
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