朝はあったはずの連絡帳がない!?
この日、息子は連絡帳を出しませんでした。私は息子に「連絡帳がないよ!」と言ったのですが「ないよ!」と息子は答えます。私は通園リュックや手提げバッグなど息子の持ち物を確認しましたが、たしかに連絡帳はどこにもありません。
しかし私はあまり焦ってはいませんでした。息子の幼稚園では、月末などプリントが多い日は連絡帳を1日園で預かり翌日に返却する習慣があり、このときも「今日は連絡帳はお預かりの日だったかな……?」と私は軽く考えていたのです。
たかが連絡帳、されど連絡帳
しかし翌日、幼稚園から帰宅した息子の持ち物の中に連絡帳はありませんでした。そして担任の先生から電話があり、幼稚園でも息子の連絡帳だけがない状況で、先生も懸命に連絡帳を探されているということでした。
もしかしたら、そもそも私がリュックに入れ忘れたり、家でなくしてしまったりしたのではないか? と私は家中をくまなく探しましたが連絡帳は見つからず……。不安になった私は誰かが、息子に嫌がらせをするために連絡帳を隠したのではないかと疑うようになってしまいました。
先生の誠意ある態度に感動
それから1週間たっても息子の連絡帳は見つかりませんでした。私はますます不安になりましたが「もう新しく買い直そう」と気持ちを切り替えることに。そう伝えるために幼稚園へ行くと、担任の先生が深々と頭を下げて「こちらの確認不足で申し訳ない」と謝られました。
そして「再度連絡帳を買うのはもったいないので、こちらで手作りした物を用意します」とのこと。聞くところによると先生は、幼稚園の隅から隅まで、息子はもちろん他の園児や先生と息子の連絡帳を探し回ってくれているということでした。
家で紛失した可能性もあるのに手を抜かずに対応してくださる先生の行動に私は感動しました。数日後、連絡帳が発見されたと先生から報告が! 息子の幼稚園のロッカーにおいてある荷物の下にあったということでした。発見までに時間を要したことを先生に再度謝罪されました。しかし、一生懸命探してくださった先生の姿やその後の対応に、かえって私は先生への信頼度が上がりました。改めて素敵な幼稚園だと気づいた出来事となりました。
著者:都 うめこ
6歳男児と4歳女児のアクティブ転勤族ママ。趣味は公園巡りで、現在公園レポートを20本以上と育児に関する記事を執筆中。元銀行員でFP資格保有。