「迷惑をかけてはいけない」そんな思いがあり…
妊娠12週のころ。
限界を感じている私の姿をみた夫は、「病院にいこう!」と言ってくれ……。
トイレからフラフラと出てきて、ベッドに寝込んでいる私を見た夫は、病院に行くことをすすめた。
「つわりは病気じゃない」「つわりごときで病院に迷惑をかけてはいけない」と思っていた私は「ヤダ」と言ったが、夫は無理やり連れて行ってくれた。
病院に到着すると、実際私が思っていたことを言う人は1人もおらず、逆に「なんでもっと早く来なかったのか」と叱られた。
そして、たくさんの検査を受け、医師からは「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と診断。
脱水がひどく、体の飢餓状態を示すケトン体が出なくなるまでは点滴が必要なのだそう。
医師から「入院」をすすめられたが、入院生活はきっと大変だという妄想が頭をよぎり「通院」することを決めた。
妊娠悪阻と診断され、身体的にはつらかったが、「甘えじゃなかった」「母親失格じゃなかった」「弱音を吐いてもよかったんだ」と感じることができて、精神的に救われる部分があり、「もう少し頑張ろう」と思えた。
◇ ◇ ◇
「つわりは病気じゃないから耐えるしかない」と思っていた、松本ぽんかんさんですが、旦那さんが病院に連れて行ってくれたおかげで、体だけでなく、精神的な負担も軽くすることができました。
助産師さん曰く、重症悪阻の原因はつわりと同様に、はっきりとわかっていないそうです。発症のリスクには、初めての妊娠、多胎妊娠(双子や三つ子を妊娠すること)、母体の肥満、摂食障害の既往などがあると考えられているとのことですが、妊娠・出産への不安やストレスなどの精神的な要因も症状を悪化させる一因と言われているそうです。
つわりは個人差があるもの。今回の松本ぽんかんさんのように、つわりがひどくても病院に行くのがに気が引けてしまう方もいたり、我慢してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、助産師さんからは「こんなことで……と思わず気軽に相談してほしい」という言葉をいただきました。
気にせずに相談してもいいと言われると安心できますね。
それでも病院にいくのは気が引けると感じる方は、ベビーカレンダーにて無料で専門家相談をおこなっていますので、まずそちらで相談してから病院に相談しに行くのを考えてみるのもいいのではないでしょうか。ぜひ、活用してみてくださいね。
監修/助産師 松田玲子