失敗の連続だった
長く生理と付き合っているのだから、少しは学習してもよいはず。なのに、過去の経験がまったく活かされないのはなぜなのか?と、自分でも感じてしまうほど、私は数多くの失敗をしてきました。
特に「外出先での経血漏れ」は私にとって毎月、非常に悩ましい問題。
かつてプライベートの旅行で行った会社の保養所で、就寝前にショーツ型ナプキンをはき、夜用タンポンをし、シーツにはバスタオルを敷いて……と万全の状態だったものの、思いっきりシーツとマットを汚してしまったことがありました。明け方にシーツとマットと手洗いしながら、悲しくなったことを覚えています。
そのとき異変を感じた! 電車内で私は…
そして、ある月の生理期間。このときも、しっかりと夜用のナプキンをあて、夜用のタンポンも使って万全の状態にしたのだから大丈夫――そう、自信を持って電車に乗り、座席につくこと数十分……。
ふと覚えた違和感に、一瞬にして私は焦りと緊張感に包まれました。
「経血が漏れている感じがする……」と感じたのです。
どこまで染み出ているのかもわからないし、座席に経血がついていたらどうしよう!?
とはいえ、不自然に席を立つのも周囲の人に挙動不審と思われていないか……?
と、さまざまな感情がかけめぐり……。
私がおこなったことは
思案の先に思い出したのは、産後に聞いた腟トレと骨盤底筋トレーニングで習った体の使い方。
「意味はあるのかな?」と思いながらも、どうにかしたい一心で、流れる水を堰き止めるようなイメージを浮かべ、腟の筋力にグッと力を入れ耐えてみることに。
瞑想のように遠くに意識を飛ばしながら、体幹を整えるようにして静かに呼吸。なんだか、遠いその先に、白い光が見えてきたような……。
そうこうしているうちに、電車は私の目的地の駅に到着。恐る恐る席を立つと、座席に経血はついていませんでした。私はホッとひと安心。しかし、そのまますぐ駅のトイレへ行き確認すると、ボトムスには経血汚れがついてしまいました。
そのあとは、まるで着物を着たときのような足さばきで、新しいズボンを買いに走ったのでした。
あとから調べたところ、腟に力を入れても経血の排出をコントロールすることはできず、意味がないことを知りました。しかし、この出来事をきっかけに、数ある優秀な生理用品の中で、どの商品が自分に合っているのか?を考えたり、漏れが生じるほどの経血量であることを甘く見てはならないのだと気付かされたのです。
そして、現在は定期的に婦人科を受診するように。自分の体を知り、うまく付き合っていくことを意識するようになりました。生理とさよならするその日まで、自分の体と向き合い、いたわり、調整することこそ、日々のパフォーマンスに繋がると私は思います。引き続き、自分の体のことを後回しにせず、意識的に目を向けて過ごしたいと思います。
※経血にレバーのような塊が混じったり、ナプキンが1時間と持たないような経血量の場合には、一度、婦人科の受診をおすすめいたします。
著者/榊莉那
イラスト/もふたむ
監修/助産師 松田玲子
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!