結局、入院した病院でした検査では何もわからず、睡眠不足の診断で退院したへー子さん。てんかん専門の病院で再度脳波をとることになりました。
検査結果は、すべて異常なし。てんかんと思われる箇所もないとのことですが、「異常がないタイプのてんかん」だと先生は言ったのです。
へー子さんは、「健康だけれど病気です」と言われたような気がしました。
検査の結果が出てから数日後、へー子さんはついに実家に帰ることに。
実家へは、レンタカーを借りて夫が運転をすることになっていたのですが、それに対してへー子さんが「レンタカー代もったいないなぁ……」と言うと……。
「レンタカー代ケチってへー子さんがひとりで倒れたらどうするの?」「君が倒れたことでいろんな人が動いてくれたんだよ? みんな心配したんだよ! わかってる!?」と夫。
へー子さんが軽率な発言をしたことに対して、夫は説教をしたのでした。
思っていた反応と違いすぎて…
※ 誤)あげなよわ。 → 正)あげなよ。
車を2時間走らせ、へー子さんの実家へ到着。このとき、フクちゃんを実家に預けてから1週間以上が経っていました。
へー子さんの心配をよそに、フクちゃんは夜もぐっすり寝てくれて育児用ミルクも嫌がらずに飲んでくれたよう。
その後、へー子さんは自分とフクちゃんの寝る場所をきれいにして1カ月を過ごしました。
そして、少しでも恩返しができるように毎日掃除して家をきれいにしたへー子さん。約束の日に夫が迎えに来てくれて、自分の家に帰ったのでした。
◇ ◇ ◇
産後倒れたときはどうなるかと思いましたが、たくさんの人に助けられて今生きているとへー子さん。育児は大変なこと、つらいこともあるかもしれませんが、ひとりで抱え込まずに家族や周りの人、公共のサービス支援などの力を借りて楽しく育児ができるといいですね。これからのへー子さん一家の生活が楽しいものになりますように。
監修/助産師 松田玲子