机に向かう兄と遊んでほしい長女
長男は下の2人よりも大きいとはいえ、まだ小学2年生。宿題を始めるのも、終わらせるのも、親のサポートが必要です。長男が宿題をしている間、次男にお絵かきや、ひらがなの練習を一緒にするように誘っています。次男とは「プリントやドリルをやりきったら、動画を見てもいい」という約束をしているので、自ら進んで机に向かってくれます。
問題は、1歳の長女です。長男のことが大好きな長女は、遊んでほしくて仕方がない様子。長女は机に向かう長男に絵本やおもちゃを持ってきては、「宿題が終わってから遊ぼうね」と言われ、そのたびに不機嫌になっていました。
私がお絵かきやシール遊びなどに誘えば、ときどきは一緒に机に向かってくれますが、すぐに飽きてしまいます。長男と次男の勉強も見たい、しかしその間、長女の相手はどうしよう……と日々悩んでいました。
とうとう長男が爆発!
ある日、長女がおもちゃで遊び始めたタイミングを見計らって、長男と次男と私で机に向かいました。その日の長男の宿題は、親子で同じ文を読み、それぞれが感想文を書くというものでした。
そのうちに、長女が絵本を持って長男のもとにやってきました。いつもなら私が代わりに絵本を読んであげて時間を稼ぐのですが、その日はどうしても長男に読んでほしかったようで、泣きだしてしまう長女。
泣きわめく長女をなだめようと私が抱っこしてあやしましたが、なかなか泣き止みません。とうとう、集中して感想文を考えていた長男が「うるさい! 静かにしてよ!」と怒ってしまいました。
次男のやさしさに涙……
怒りだした長男と泣きわめく長女。勉強時間のあとには夕食の準備もあるし、どうしたらいいか困っていた私は、長男に「別の部屋でひとりで集中してきたらどうか」と提案しました。しかし、ひとりで宿題をしている中、弟と妹が遊んでいるのが嫌なのか、受け入れてもらえません。
そのとき、ひらがなを書く練習をしていた次男が「僕が絵本を読むから、その間に宿題を終わらせてよ」と言いながら立ち上がったのです。
私は次男はまだひらがなを一文字ずつしか読めないと認識していたので、絵本を読んであげられるとは思っておらず、とても驚きました。長男も驚いていましたが、私に促されると、すぐに宿題に戻りました。
そして次男のまさかの申し出に、機嫌を直した長女。文章を間違えながらではありましたが、長男のまねをしながら長女に絵本を読んでいる次男の姿を見て、目が潤んでしまう私。
絵本を読み終えたあと、「明日は一緒にお絵かきしようね」と長女を誘ってくれている次男のやさしさにも心を打たれました。次男のおかげもあり、無事に宿題を終えた長男。夕食の準備をしている間に、長女には「さっきはごめんね」と言い、次男には絵本の読み方を教えてくれていました。
年が離れている子どもたちを育てているからこそ出てくる、上の子の勉強時間と下の子の対応の両立。1人が遊んでいれば「遊んでいてずるい」となってしまうので、なるべく長女を机に誘うようにして対応しています。しかし、次男のひらがなを読むという経験を育てるためにも、ときどき絵本を読んでもらうようにお願いしてみるのもいいかな、と思った出来事でした。
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著者:安藤 はるか
小3、年長の男の子と2歳の女の子のママ。カラーセラピストとしてお悩み相談のサービスを運用中。