2人とも生理痛はひどいほうだった
私自身、毎月生理がくると鎮痛薬を服用しないと耐えられないほどの生理痛がありました。
今までお付き合いしてきた彼は、「鎮痛薬を飲んでいれば大丈夫でしょ?」という感じで心配はしてくれるものの、どうしたらよいのかわかっていない様子でした。
私も男性の体のことを完全に理解することは難しいと思いますし、お互いさまだと割り切っていました。その後、元女性である今の彼とお付き合いをすることになりました。彼はもともと、生理痛が強いほうだったようで、私のつらさをとても理解してくれるのです。
深夜2時に生理痛が…
私は生理になると、寝る直前のギリギリまで待って鎮痛薬を服用するようにしています。理由は、生理痛で夜中に起きないようにするためです。
普段はだいたい23時ぐらいに鎮痛薬を服用して就寝するのですが、その日は、仕事の疲れでどうしても起きていられず、いつもより早い21時ぐらいに鎮痛薬を服用して就寝。すると、深夜2時ごろ、痛みで目が覚めてしまい、鎮痛薬を取りに行こうと思っても動けないほどの痛みに襲われて……。私はベッドの中でもがき苦しむことしかできませんでした。
すると、私の異変を感じたのか、元女性の彼が起きて鎮痛薬と常温のお水を持ってきてくれたのです。さらに、私のおなかの下のほうをさすってくれたり、使い捨てカイロを持ってきてくれてあたためてくれたり……。
彼も明日仕事で寝たいはずなのに、やさしい彼の行動に涙が出ました。
こんなの初めて
意中の相手を”落とす”言葉として使われることもある「こんなの初めて」をここで感じるとは思ってもいませんでした。私にとって本当にここまで生理痛を理解してくれるのは、彼が初めてだったのです。
生理痛の症状は人それぞれということもあって、なかなか理解されづらい痛みのひとつだと思います。それでも、彼の深夜の行動はとてもうれしかったですし、元女性ということもあって、理解してもらえる安心感がありました。
今でも、毎月の生理のたびに、彼は「何時でもいいから起こしてね」とか「鎮痛薬とお水はベッドの近くに置いておこうか?」などとてもやさしく気づかってくれます。
私のこの経験は、ごくまれなものかもしれません。それでも、パートナーに生理痛について理解してもらえたり、やさしさに触れたりすることが、こんなにもうれしいものだと気づきました。
毎月くる生理の痛みは変わりませんが、これまではただ耐えるだけしかなかったもの。それが、パートナーからの気づかいがあるだけでこんなにも生理に対する心持ちは変わるのだということに気づきました。
著者/月野 結
イラスト/もふたむ
監修/助産師 松田玲子
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