妻の浮気の証拠をつかんでも、勇気は「子どものために離婚はできない」と考えました。けれど、家族から無視されて家族として扱われない生活は、猛烈にむなしい気持ちに襲われることも。それでも子どものためだと自分に言い聞かせて、あらゆることに耐えて過ごしました。
しかし、長女が友だちと話す声が聞こえたときに……。
長女が友だちに話したことは…
長女が中学生になってすぐ、友だちを家に連れてきました。リビングから遊ぶ声が聞こえている中、勇気は出かけるために1階へ。すると、トイレに行こうとした友だちと廊下で鉢合わせになりました。あいさつを交わすと勇気はそのまま外に出ますが、スマホを忘れたことに気が付いて取りに戻ります。
リビングからは友だちと話す長女の声が……。
「おじさんが居るの?」
「そう、結構前からね」
「ビックリしたよ! お父さんかと思った!」
「んな訳ないじゃん! お父さんいないから」
……勇気は少しの間、そこから動くことができませんでした。
スマホをとった勇気は車に引き返すと人気のない場所まで移動させ、車を停めてそこで大きく何度も深呼吸をしました。今まで経験したことのない、高揚感とは違う、すごく長い眠りから覚めたような感覚でした。
「こんな思いをしても、我慢しないといけないものなのか? 父親だから……。でも、今の状態で父親も何もあったもんじゃない……」
勇気はその後も車の中で、親ってなんだ? 子どもってなんだ? 父親の義務を果たさないとどうなる?……と考え続けました。
3日後、勇気の気持ちは決まります。子どもたちが寝た後に、妻の寝室に向かいました。
「お父さんいないから」との長女の言葉、かなり衝撃的ですね。勇気は、真意はわからずとも、長女が友だちに言いたいことは理解できたようですが……。これがもし妻の指示であったら、とても怖いことだと思います。
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