こんにちは。保育士の中田馨です。ここ数年、保育園でも変化があると感じられるのは「パパの子育て」です。私が保育士になったころは、保育園への送り迎えはママ。子どもが病気になっても、仕事を休むのはいつもママ。卒園するまで、パパのお顔を見たことがないご家庭も多くありました。それが、ここ数年は、保育園への送り迎えを夫婦で協力し合って行っているご家庭がグーンと増えました。これは子どもにとって本当に嬉しいことだと思います。今回は保育士としてパパを見ていて、また、ママから聞くお話を聞いていて、パパが陥りやすい行動についてお話しします。
中途半端に子育てに参加する
「ママばかりに任せていてはいけない」という気持ちがあるのはとてもありがたいことなのですが、その気持ちが中途半端な場合、ママをイライラさせる原因になってしまうことも…。
よく聞くのが、おむつ替えの場面。おしっこはOKだけど、うんちはNG!というパパさんは多いものです。おむつを開けてうんちだった場合、ママが食事を作っていても構わずに「うんち出てるよ!!」と呼びます。おむつを開いたまま呼ぶもんだから、ママもすぐに駆け付けなくてはいけないことに…。
また、寝かしつけの場面では、残った仕事があるけれど、子どもの寝かしつけに参加したパパ。しかし子どもがなかなか寝ないので、諦めて仕事に戻るため寝かしつけの途中で退室。パパが途中退室したことによって子どもは目が覚めてしまいました。
どちらも「できないのなら、しないほうが良い」「するなら、最後までする」方が私はよいと思います。それは、ママをイライラさせないだけでなく、子どもに対しても中途半端に関わらないという大事な対応です。
ママが子どもを叱った時に、ママを敵にする発言をする
子育てには役割分担が必要です。例えば、ママが叱る役目を担った場合、パパは子どもを慰める役を担うかと思います。
子どもがママに叱られて泣いてパパの元に来たときに、どんな言葉かけをしていますか?「ママに怒られたのか。ママ、怖かったなぁ」なんて言っていませんか?
確かに、子どもの気持ちになり慰めていますが、この言葉ではママが悪者になってしまいます。子どもを叱るときは、夫婦が同じ方向をむいていたほうが良いと思います。ですので、例えば「ママに怒られたのか。そうかそうか。でもな、○○が△△したからママは怒ったんだぞ」と、子どもを慰めつつも子どものしたことはパパもダメだと思っていることを伝えます。パパとママが同じ方向を向きながら、それぞれの役割分担をしてください。
実は私、「イクメン」という言葉に違和感を覚えています。パパが育児をすることは、当然のことですよね。だって、子どもの親なのですから。もしかするとパパ自身も、「イクメンにならなければ」という思いは捨てたほうが、楽しく子どもと関われるかもしれませんね。