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体の自由がきかなくなり…親はいつまでも元気じゃない!近い将来の介護を覚悟した日【体験談】

親はいつまでも元気でいてくれる気がしていました。あちこちガタが来てはいても、車の運転ができて、自分で動けて、まだ働いている。子どもの送迎もしてくれて、買い物にも行ける。そんな自分の考えが甘いことを思い知らされることがありました。70歳を過ぎた父親が脳卒中と動脈瘤を患い、少し前まで車を運転できるほど元気だったのが、体の自由がきかなくなり介護を余儀なくされるかもしれないという現実が急に迫ってきたという体験談です。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師駒形依子 先生
産婦人科 | こまがた医院院長

東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
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きっかけは膝の手術

両親も70歳を超え、いろいろと持病を抱えるようになりました。両親ともに血圧が高いので、毎日の血圧測定と血圧の薬の服用は必須です。さらに母は甲状腺の数値が安定しないので、その薬を飲んでいました。

 

父は体を動かす仕事なのにもかかわらず膝が悪く、2年前に手術をすることになり、その際の精密検査でカリウムの数値が悪いことが判明! 医師から果物、特にバナナはカリウムの数値が悪くなるので控えるように言われました。

 

ただ、果物が大好きな父はついつい好物のバナナや果物を摂取してしまうため大量の薬でコントロールするようになりました。

 

父の急病を知らせる電話が!

点滴を受ける病室のイメージ

 

ある日鳴った、早朝の電話の呼び出し。出てみると慌てた様子の母からでした。「お父さん、手がしびれて動かないって言っている。救急車を呼ぶから来て!」と。

 

半年ほど前も最高血圧が200を超えてしまい、念のため救急車を呼んでいました。前回救急車を呼んでさほどたっていないため、母も短い期間に再び呼んで良いのか迷ったそうです。でも、手がしびれて動かないという事態に母も何かを感じ取り、即119番。

 

6時45分くらいに父が新聞を取りに行く→手がおかしいことに気付く→母に手が動かないことを伝える→7時少し前に母が救急車者を呼ぶ。救急車を呼ぶまで10分でした。

 

検査の結果は脳梗塞。異変に気付いてからの行動の早さに医師も感心されていました。血栓を溶かすための薬が投与され、さらなる検査の結果、動脈瘤が2個見つかりました

 

半年前に血圧の上昇で救急車を呼んだ際の検査で動脈瘤が発見され、現在は経過観察中でした。そのときは1個だった動脈瘤が2個に増えていました。

 

小さい会社を母と2人で経営している父は、自分が動脈瘤の手術をすることで会社がストップすると思い、これまで手術に踏み切れなかったようです。しかし、今回はさすがに腹をくくってくれたらしく、手術を承諾してくれました。

 

 

残ってしまったまひ

足にまひがある高齢の方のイメージ

 

動脈瘤の手術は成功し、その後の経過も順調です。影響があったのは脳梗塞のほうでした。

 

治療が早かったため、深刻なまひは残らずに済みましたが、左側に後遺症が出ました。最初にしびれた左手はいまだに動かしにくいまま、左足は歩けるものの以前のようにスタスタとはいかずに歩くとつらそうです。

 

リハビリの効果もあり日常生活には支障はないものの、疲れやすくなり、横になることが増えました。次回また同じように脳梗塞が起こったら、今回のような比較的軽い後遺症では済まないと医師からも言われています。そうなれば年齢から考えても介護が始まります。

 

体も大きく体重もある父を介護するには、母ひとりでは無理。そのため、今回のことで実家の経済状況や今後のことを真剣に考えることになりました。

 

施設に入るにしても自営業の父にはお金もさほどなく、足の悪い母には無理はさせられず。わがままで頑固な父が素直に施設に入るとも思えません。

 

かといって子どもにお金がかかり、家族のある私と兄弟が仕事を辞めて介護に専念することもできません。今までおざなりにしてきた問題が、自分に迫ってきた感覚です。

 

ある程度のお金を残しておくこと、兄弟と母とでこれからのことを話し合うきっかけとなった父の入院、手術でした。

 

まとめ

その後も父の血圧や体調に一喜一憂する私たちなのですが、年齢を考えても今どうなってもおかしくないことは事実なので、覚悟しておかなければと考えております。

 

次回脳梗塞を再発し、深刻なまひが残った場合は今のようにフルタイムで私が働きながら介護を手伝うのは難しいため、ヘルパーの方や福祉の手を探しながらになると予想しております。

 

家族だから乗り越えられるというような甘いものではないことはわかっているので、母や私が破綻しないような策を考えていきたいと思っています。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 

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著者:まさみ

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