かつてないレベルの痛みに悶絶
私の生理痛は、腰の痛みと下腹部のなんとも言えないジクジクした痛みが特徴です。生理1日目、2日目をピークにして痛みは薄れていくので、市販の鎮痛薬を飲めば問題なく日常生活を送れます。
しかし、生理2日目を迎えたある日のことです。生理痛がどんどん強くなっていき、最終的には声も出せないほどの痛みとなりました。もしかしたら病気かもしれないと不安になりましたが、「いや、でも生理中だし、痛いのは子宮のあたりだから生理痛のはず」と自分に言い聞かせます。いつもなら鎮痛薬を飲めば痛みがおさまりますが、このときは運悪く鎮痛薬を切らしていました。しかし買いに行く体力もなく、横になって痛みをやり過ごすことにしたのです。
鎮痛薬なし・外は大雨。最悪な状況で痛みに耐え…
横になっていてもまったく痛みがおさまらず、絶望的な気持ちになっていると、同棲中の彼が帰ってきました。
私のあまりの痛がり方を見て心配になったのか、彼には「今すぐ病院に行こう」と提案されましたが、鎮痛薬さえあれば良くなるはずと私は思っていたので、「朝になったら鎮痛薬を買いに行ってほしい」と伝えました。近隣のドラッグストアはすでに閉店している時間でしたし、この日はちょうど大雨が降っていたからです。
大雨の中出て行った彼
一緒に布団に入り、おなかや背中をさすってくれる彼。しかし、痛みの波は強くなるばかりです。すると、苦しむ私に彼はなにかを告げて、そのまま家を出て行きました。玄関のドアが閉まる音で彼がどこかへ出かけたことはわかりましたが、痛みを逃すのに精一杯で、彼の「〜〜へ行ってくる」という言葉はよく聞き取れませんでした。
その後、彼が出て行ってからだいぶ時間が経って心配になり始めたころ、ようやく彼が帰宅しました。
なんと、彼は傘でも防ぎきれないほどの大雨の中、びしょ濡れになりながら夜遅くまで開いている遠くのドラッグストアまで鎮痛薬を買いに行ってくれたのです。しかも、鎮痛薬を見ると私が普段から服用している種類で、彼がこんなに細かいところまで把握してくれていたことに感動しました。そうして、彼が買ってきてくれた鎮痛薬を服用すると痛みがどんどん引いていき、おかげでぐっすり眠ることができました。
生理痛は毎月のことなので、つねに同じような痛みだと思っていました。しかしこの経験で、その時々で症状は変わると学びました。今回は鎮痛薬を服用することで解決できましたが、もし違う病気であれば薬では解決できなかったかもしれません。いつもと違うな、と感じたときは迷わず病院に行くことが大切だと考えるきっかけになりました。
そしてなにより、夜遅い大雨の中、私のために薬を買いに行ってくれた彼には感謝しかありません。今まで、生理のことを彼に伝えるのは恥ずかしいと避けていましたが、今回の出来事を機に生理のことを話し合えるようになりました。
著者/大村こなつ
作画/おみき
監修/助産師 松田玲子
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!