医師の言葉に…
病室に来た医師から「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり:妊娠中、または分娩時に胎児が出てくる前に胎盤がはがれてしまうこと)」と告げられた、星田つまみさん。
緊急で手術をすることになったのですが、手術の準備中に星田つまみさんは息ができなくなり、体が震え始めます。
星田つまみさんの様子を見た看護師さんは、酸素マスクをつけてくれましたが、余計に苦しくなるだけ。星田つまみさんは自分の身に何が起きているかわからず、死を覚悟するほどでした。
看護師さんに「落ち着いてゆっくり息をしましょう」と声をかけられながら手術に臨んでいると、医師の「赤ちゃん出ますよ」と言う声と共に、元気な産声が!
愛らしく、元気な赤ちゃんとの対面に安堵した星田つまみさんは、そのまま目を閉じました。
目を覚ました星田つまみさんは、手術を終えてから1時間近く眠っていたよう。
点滴やさまざまな管に繋がれた自分の体に対して、「自分の体じゃないみたい」と感じたと同時に、出産した実感を得ました。
そして星田つまみさんは、手術を担当してくれた医師から「今回の異常分娩」について説明を受けることに。
今回、星田つまみさんの赤ちゃんの心拍が低下した原因は「常位胎盤早期剥離」でした。
医師いわく、星田つまみさんが長男くん出産時にも「常位胎盤早期剥離」になっていたこと以外に危険因子(病気の発生や原因となる要素のこと)はないため、原因の特定は難しいとのこと。
そのため、治療や未然に防ぐことが難しく、次回以降の妊娠時も再発する可能性があることを知らされました。
しかし、医師からの説明に驚きはなかったという、星田つまみさん。
「次男くんが無事に生まれただけで十分」という気持ちでいっぱいになりました。
◇ ◇ ◇
もうダメかもしれないと思うほど、壮絶な出産を経験した星田つまみさん。
出産は命懸け。星田つまみさんと同じように命の危機を感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
赤ちゃんも星田つまみさんも無事に出産を終えることができて本当によかったですよね。
監修/助産師 松田玲子