夫が赤ちゃんを抱き上げる姿に…
病室に来た医師から「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうくはくり:妊娠中、または分娩時に胎児が出てくる前に胎盤がはがれてしまうこと)」と告げられた、星田つまみさん。
緊急で手術をすることになったのですが、急に吐き気や息苦しさを感じ、声も出せない状況に。
そんな壮絶な状況の中、医師の「赤ちゃん出ますよ」という声と共に次男くんが誕生しました。愛らしく、元気な赤ちゃんとの対面に安堵した星田つまみさんは、そのまま目を閉じました。
目を覚ました星田つまみさんは、手術を担当してくれた医師から「今回の異常分娩」について説明を受けることに。
今回、赤ちゃんの心拍が低下した原因は「常位胎盤早期剥離」でした。
医師いわく、星田つまみさんが長男くん出産時にも「常位胎盤早期剥離」になっていたこと以外に危険因子(病気の発生や原因となる要素のこと)はないため、原因の特定は難しいとのこと。
そのため、治療や未然に防ぐことが難しく、次回以降の妊娠時も再発する可能性があることを知らされました。
しかし、医師からの説明に驚きはなかったという、星田つまみさん。
「次男くんが無事に生まれただけで十分」という気持ちでいっぱいになりました。
※常位胎盤早期剥離の発症率は全妊娠の1%の確率
夕方ごろ、星田つまみさんの夫が病室に訪れました。
夫と赤ちゃんの様子に、赤ちゃんが無事に生まれたことが奇跡で、みんなが「無事」で笑っていられる事実に心底幸せを感じた星田つまみさん。
そして後日、改めて医師から話を聞くことに。
手術直後に聞いた話と相違はなく、「常位胎盤早期剥離」の発症の原因は不明とのこと。
また「常位胎盤早期剥離を起こしてしまう体質」という認識が必要とのことでした。
しかし、以前妊娠した際に今回の執刀医とは違う医師に言われた「常位胎盤早期剥離はそんなに頻繁にあることじゃないから」という言葉が頭に残っていて……。
◇ ◇ ◇
夫が赤ちゃんを抱っこする姿に、改めてみんなが「無事」で笑っていられることを幸せだと感じた、星田つまみさん。
いつ何が起こるのかわからないのが、人生。
今過ごしている生活が当たり前ではないことを心に置いて生きていきたいですよね。
監修/助産師 松田玲子