「娘たちを送り出したら2人で慎ましい老後を楽しもう」と、夫に言われたミドリさん。しかし、「私たちだけじゃダメよ。家族なんだから……」と言って様子が変わり、そのまま足早に帰っていきました。ミドリさんの夫がミズキちゃんのことを知らないとすれば、「話せるのは今しかない!」と思い、ライコミさんはミドリさんの夫を呼び止めました。ミズキちゃんから聞いた話をすべて伝えたところ、ミドリさんの夫は……?
僕、その理由がわかったかもしれません
ライコミさんが感じていたとおり、ミドリさんの夫は何も知りませんでした。ミドリさんの過去の話も聞いたライコミさんは、ミドリさんを責めたいのではなく、なぜ子どもにも同じような思いをさせるのかが理解できないと言いました。
それに対して「僕、その理由わかったかもしれません」とミドリさんの夫は静かに話し始めます。反対を押し切って結婚したことで、ミドリさんはしばらく両親と疎遠になっていたこと、ミズキちゃんが産まれたことをきっかけに連絡を取るにようになったこと。そして、定期的に連絡を取り合うようになって明るくなったミドリさんに、家のことを全部任せっきりにしていたこと……。
そこまで話すと、ミドリさんの夫は「ミドリに謝らないと!」と言って風のように去っていくのでした。
何も知らなかったミドリさんの夫。何事もなかったことになってしまう前に、直接話す機会ができてよかったですね。家のことを任せきりにしていたと言っていますが、夫なりにちゃんとミドリさんを見てくれていたから、気づけたのかもしれませんね。
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