血行を良くする頭皮マッサージで抜け毛の減りを実感
薄毛対策として実践している人が多かったのがブラッシングやマッサージ器による頭皮マッサージ。「ブラシで頭皮を押すと気持ち良く、血流が良くなった感じ」とのこと。医師からも「頭皮マッサージをして頭皮を柔らかくし、頭皮の血液循環を良くしてあげてください」とすすめていました。
血液循環促進のために、頭皮マッサージと合わせて有酸素運動を取り入れている人もいます。ジャザサイズやズンバなど、音楽に合わせて楽しく体を動かし、さらに「エクササイズ後の血液循環が良いときに頭皮マッサージもおこなった」など工夫することで、抜け毛の減りを実感しているようです。
食事や睡眠など生活習慣の改善で新しい産毛が!
ダイエット目的で野菜中心の食事にして、肉や魚をあまり食べていない方もいらっしゃるのでは。しかし髪の毛を構成する主成分は、ケラチンというたんぱく質の一種。たんぱく質は三大栄養素の一つで、当然のことながら私たちが生きていくためになくてはならない栄養素で、育毛には良質で十分なたんぱく質を摂取することが重要といわれています。肉や魚以外では、納豆や豆腐などの豆類、卵、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品があります。
他に、たんぱく質を生成する働きを持ち、髪の毛の成長を助ける亜鉛(牡蠣、豚レバー、カシューナッツなど)、強い抗酸化力を持つビタミンE(アーモンド、アボカドなど)、女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンも併せて、日々の献立を考えてみましょう。
また、睡眠時間も育毛にとって大切な要素の一つです。睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が減少し、毛髪の形成に必要なたんぱく質の合成が十分におこなわれなくなります。成長ホルモンの分泌が上昇するのは午後10時から午前2時の間といわれていましたが、最近では入眠から3時間でピークを迎えるともいわれています。いずれにせよ、睡眠時間をしっかり取り、質の高い睡眠を心がけるようにしましょう。
「今まで野菜だけだった煮物に鶏のささみや高野豆腐を加えたり、魚メニューを増やしたりして今まで以上に毎日の献立に気を配る」「夜型だった仕事を見直し午後11時には寝る」ことを続けたら、生え際に新しい産毛が出てきたようです。
ウィッグでストレスが軽減、QOLが向上!
シャンプー、食生活、睡眠、頭皮マッサージなど実行してもなかなか抜け毛が改善されないと悩んでいる方も多いはず。そんな中、薄毛の原因の一つといわれているストレスを軽減したことで薄毛が改善されたという方もいます。意外なことに、自分にとってのストレス、不安や恐怖は髪が薄くなった自分の姿に対してだということに気付き、ウィッグを使ったら外にも出かけたくなり、出かけることでストレスも軽減され「抜け毛も気にならなくなり、髪のボリュームも出てきて部分ウィッグが必要なくなった」ようです。
ウィッグをつけることが直接脱毛や薄毛の改善に効果があるという科学的根拠はありませんが、重症度にかかわらず、ウィッグをつけることでQOLが向上するという報告があります。
更年期になるといろいろな症状が出てきますが、それに対して過剰に不安になるとストレスになってしまいます。更年期は抗酸化作用のあるエストロゲンが減少し、活性酸素を除去する抗酸化力も衰えてしまいますので、ストレスは大敵です。ストレスの軽減で気持ちも前向きになり、薄毛のことも気にならなくなってQOL(生活の質)が向上するのであれば、部分的にでもウィッグを活用するのも一案でしょう。
ヘアスタイルや分け目を変更!
ロングヘアや同じ分け目を長く続けると、頭皮の同じ部分に負担がかかります。また、髪の毛をゴムなどで固く結んだり、ヘアアイロンで強く引っ張ったりすることで血行不良となり、牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)を引き起こして薄毛や抜け毛の原因になってしまいます。
そんな方におすすめなのは、思い切ってショートヘアにイメージチェンジすること。髪の毛を固く結ばないのでトップやサイドの髪が空気をはらんでふんわりして見え、それだけでつむじが結構隠れますし、分け目を変えればさらに隠すことができます。「結ばないことで髪にかかるストレスも減ったのか、抜け落ちる髪の毛も少なくなった」とのことです。
長い間、ロングヘアを気に入っていた方にはなかなか勇気がいることかもしれませんが、頭頂部や分け目の薄毛が目立って悩んでいる方は思い切って試してみてはいかがでしょうか。
改善の傾向が見られない場合は医師に相談を
頭皮マッサージ、食事と睡眠の改善、ウィッグ、髪形の変更など、実際に試して効果を感じた方法をご紹介しましたが、薄毛による原因はさまざまで、症状によって対処法も違います。何をしても改善の傾向が見られないという場合は、女性の薄毛を専門に扱う医師に相談しましょう。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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取材・文/鈴木亜希子
フリーランスPR兼ライター。独身生活を謳歌しすぎたら婚期を逃したが、趣味のランニングと猫好きが出会いのきっかけとなり50歳で結婚。美肌食マイスター初級/アスリートフードマイスター3級。