動悸や息切れがあるのは病気?更年期症状?
動悸や息切れがあると、まずは心臓の病気を疑ってしまいます。その場合はどんな特徴があるのでしょうか。
「動悸は心臓の心拍数が感じられる状態のことで、心拍数が速い頻脈、遅い徐脈、心拍を大きく・強く感じる、脈が飛ぶ・乱れるなどがあります。
原因は不整脈または自律神経の乱れが考えられますが、不整脈の場合は循環器内科受診の必要があります。動悸があるとき、手首で脈を取ってみて、早かったり遅かったりする場合は不整脈の可能性があるので受診しましょう。脈はいつも通りなら自律神経の乱れが原因の可能性が高いです。
ただし、動悸の他に胸の痛み、吐き気や嘔吐、冷や汗などの症状があるときはなるべく早く受診してください」(駒形先生)。
なぜ更年期に動悸が増える?
駒形先生によると、動悸はあっても脈は普通の場合、自律神経が関係しているとのこと。更年期には自律神経が乱れることがわかっていますが、自律神経と動悸にはどのような関係があるのでしょうか。
「自律神経には、心拍数や呼吸などのコントロールする働きがあります。この自律神経は脳の視床下部の中枢であり、女性ホルモンもコントロールしています。
更年期になると卵巣の機能が衰え女性ホルモンの分泌がうまくできなくなりますが、視床下部は“ 女性ホルモンが減った ”という情報をもとに性腺刺激ホルモンを出し続けるため、視床下部がパニックに陥ってしまうのです。それにより自律神経のバランスも崩れてしまい、 心拍数や呼吸にも影響が出てしまうのです」(駒形先生)。
また、更年期になると健康診断などで高血圧を指摘される人が増えます。高血圧と動悸に関係はあるのでしょうか。
「高血圧は、血液を全身に送り届けるときの拍出するために必要な圧力が大きくなることを指します。更年期になると全身の筋肉量が落ちるので、心臓が頑張って血液を全身に送り出そうとしているため、血圧が高めになりがちなのです。
また、更年期は子宮の機能が低下することにより下半身よりも上半身に血流が集中しやすくもなるので、全身に血液を送り出そうと拍出するために、必要な圧力が大きくなることも一因です」(駒形先生)。
動悸があるときの対処法は?
駒形先生は動悸があるときにできる、簡単な対処法があると言います。
「動悸や息切れがあるときは深呼吸をしてみましょう。腹式呼吸ではなく、肺をしっかり開いて閉じるという動きを意識することがポイントです。何度か試してみて、それでも改善されない場合は一度受診したほうが安心です。
また、疲労や睡眠不足、ストレス、アルコールのとり過ぎなど、さまざまな原因で動悸が起こる可能性があります。生活習慣を見直すことも大切です」(駒形先生)。
まとめ
動悸や息切れがあると心配になってしまいますが、自律神経の乱れによるものも多いということ。長くマスク生活が続き、酸素が少なく動悸がしやすい状態にあると駒形先生は言います。人が少ない場所では深呼吸をして、呼吸を整えることから始めてみましょう。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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取材・文/mido
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。