オープン翌日からランチ営業を始めると、大盛況。夜も忙しくなり、ホール担当で立ちっぱなしのRINさんは体力が限界に。夫にも厨房でスマホを見ていないで、料理を作り終わったら手伝って欲しいと訴えましたが、夫は却下。その代わりにアルバイトを雇うことに。
アルバイトさんが来てくれるようになって、少しラクになったものの、RINさんは忙しい日々を送っていました。そして心が折れるような出来事が重なってしまったのです――。
心が折れる出来事
RINさんがやって来たお客さんに「満席です」と伝えると、「外で待っています」と言われました。
すると、その待っているお客さんを見てか、店の外には行列ができたのです。
既に疲労困憊中のRINさん。本来なら喜び感謝するところですが、余裕がなく心が乱れていたため、「なんで並んでまで食べようとするの?」「一体どれだけ働けばいの?」と困惑してしまいます。
その日の夜はぐったり……。
それからまた別の日のこと。ある常連さんがオーダーをとろうとするRINさんに言いました。
「A店が好きだけど毎日行くと飽きるから、仕方なくこの店に来てんの。A店の方がドリンクがつくからいいよな」
「今日の唐揚げ定食だけど、A店よりウマイの?」
RINさんは思わず笑顔が引きつってしまいます。
そしてそのお客さんはまたA店に飽きたら来ると言い残して帰っていきました。
◇ ◇ ◇
小さなお店なので、席数が少なく、すぐ満席になるお店だったとRINさんは言います。そして、当時はモラハラ夫さんに渋々付き合っていたため、忙しいことがうれしくなかったのだそう。このときは心身共に弱っていたので、思考がいつもと違ったと、振り返って反省されているそうです。忙しくてもモラハラ夫さんは休憩を与えようとしなかったそうなので、気持ちよく働けないのも無理はありません。本来なら繁盛は喜ぶべきことですが、とても複雑ですね。