席に着くと、ブレンドコーヒーを注文する上司と夫。その直後、上司は口を開くと夫に向かってガミガミとお説教を始めたのです。加奈子はその様子をただ黙って眺めていたのでした。
その晩夫が帰宅すると、昼間の出来事のこともあり、なんとなく気まずくそっけない対応を取ってしまった加奈子。すると、夫はその態度にカチンときたのか、夕飯を「食べてきたからいらない」と言ってきたのです。
「それなら連絡くらいくれれば……!」加奈子が反論すると、夫は睨みつけ「明日お前が食えばいいだろ」とひと言。夫の言葉に思わずモヤッとしてしまうのでした。
思い返すと、夫にモラハラ発言をされるときっていつも…
(思い返すと、あの人に強い言い方されるときって、
仕事終わりが多い気がする)
夫がモラハラ発言をするときの法則を見つけた加奈子。
「またカレーかよ……。
もっとレパートリー増やす努力をしろよな」
「これくらい確認しとけよ」
「掃除もまともにできないのか」
「痩せりゃ着られる服なんかいくらでもあるだろ」
これまで夫から言われてきた数々のモラハラ発言。
(ああ、ずっと私、
ストレスのはけ口にされてたのか……)
加奈子は心の中で、そうつぶやいたのでした。
◇ ◇ ◇
夫がモラハラな発言をするときは、仕事終わりが多いことに気付いた加奈子。過去の夫のモラハラ発言を見ると、どれをとっても加奈子に当たり散らかすかのような高圧的かつ嫌な言い方をしていますよね。夫がストレスを抱えていたことは事実だと思いますが、加奈子に当たるのではなく、もう少し別の方法で解消できていればよかったですね。