失礼すぎる女性社員
パニ子は婚約者が亡くなった後、悲しさを紛らわすために仕事に打ち込んでいました。そのおかげでキャリアを積むことはできましたが、恋愛をすることはありませんでした。
しかしパニ子は独身であることを苦には思っていません。そんなパニ子の悩みは、何かとかみ付いてくるミミという若い女性社員の存在でした。
パニ子がお昼ごはんを食べていると「専務ぅ、またお昼、タッパーに入れて持って来たんですかぁ~?」とひと言。パニ子が気を悪くしていると「かわいいお弁当箱に入れてこないと、余計に男からババ臭いって思われますよぉ~w?」と超失礼な発言!
トイレで鉢合わせたときなんて「専務は完全に売れ残り女!」「そもそも、アラフォーで未婚ってイタすぎですよぉ?」と到底上司に対する発言とは思えない言葉の数々がミミから発せられました。
ですがそんな性悪のミミを好いている男性社員が1人いました。その男性社員はイツキといい、パニ子とは飲み会のときに少し話をする程度の関係でした。
イツキに接するときのミミは「イツキさんっ♡」と語尾にハートマークが付いているように感じてしまうくらいぶりっ子をしていました。
大切なものまで壊されて
ある日、会社で残業をしていたパニ子。社内にひとりっきりでパニ子が仕事をしていると、急にドアが開きました。
そこから現れたのは酔った様子のミミ。忘れ物をしてしまったということで、飲みに行った後に取りに来たようでした。
パニ子が仕事を続けていると、「いつも気になってたんですけど、専務のネックレスって古臭いですよねw」とミミが声をかけてきました。そして「そんなババ臭いアクセサリーを着けているから、余計ババ臭く見えるんですよ! 私が外してあげます~w!」と言って、パニ子のネックレスを引きちぎったのです!
パニ子が着けていたネックレスは、亡き婚約者からプレゼントされたものでした。酔っているとはいえ、ミミの行動にショックを隠せないパニ子。
形見ともいえるネックレスを壊されてしまい、パニ子はその場に泣き崩れてしまいました……。一方のミミは「ぎゃはは!」と下品に笑いながら帰って行ったのでした。
翌日、パニ子はミミに対してネックレスを壊したことについての文句を言おうと決心をして出社しました。ミミは何事もなかったかのようにパニ子にあいさつをし、パニ子は「人の大切な物を壊しておいて……」と思わざるを得ませんでした。
ぶりっ子の本性が丸出しに!
パニ子に続くようにしてイツキが出社して来ました。ミミがイツキに腕を絡めようとした瞬間、イツキはその腕をサッと避けたのです。
すっかりイツキとミミが両思いだと思っていたパニ子はびっくり! さらにイツキは「……専務、僕と結婚してください」と急に指輪を差し出してきたのです!
これにはミミだけではなく、他の社員もびっくり仰天!!
実はイツキは飲み会でパニ子と話をしたことがきっかけで、ミミよりもパニ子のことが気になるようになったのだとか。そして数カ月に渡ってパニ子にアタックし、一緒に出かけたり食事をするようになったのだそう。
そしてパニ子のことをすごく魅力的な女性だと言い、社内プロポーズを決行したのです。パニ子はいきなり結婚は難しいから、まずはお付き合いからと言ってイツキの思いに応えることに。
しかしミミがそんなことを許すはずがなく……「若作りアラフォー未婚女がぁ! 顔だって、シミとシワだらけのくせによぉ!」「便所の鏡で今すぐ自分の顔、見て来いや年増が!」と激怒!
そんなミミの豹変ぶりに社員一同はドン引き。「えへへぇ♡」と取り繕っていましたが、時すでに遅し。
以来、ミミは社内で孤立してしまい1カ月後に退職。一方のパニ子は婚約者のことを胸に、イツキと今後の人生を歩んでいくことにしました。
他人の物を壊したり、悪口を言っていたミミは社内での居場所を失ってしまいました。たとえ自分に合わない人がいても、その人に対して攻撃をすることは良くありません。表ではいい顔をしていても、裏で悪事を働いていればいつか周囲からの信頼を失ってしまうのかもしれませんね。
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