家族のもとを離れ、入院病棟という名の異世界へ
入院を1週間後に控えたしまむらさんは、入院生活に必要な持ち物をかばんに詰め、改めて今回おこなう子宮全摘手術の体験談をネットで検索。「手術の3日後には体調が少し回復した」との声を見かけ、久しぶりのひとり時間を取れると思い、読みたかった本を多めにかばんに詰め込みます。幼い子どもたちがさみしくならないよう家族で映画を観に行き、子どもたちへ「悪い部分を取ってもらうためにお母さんはしばらく入院します」と説明し、入院前の準備は完了。
子どもが段ボールで作ったうさぎさんをお守り代わりに携え、いよいよ入院初日を迎えます。
2021年春。新型コロナウイルスが猛威をふるっていたころ、しまむらさんは夫の車で病院へ向かいます。今日はいよいよ入院初日。1週間ばかり入院することになるため、遠く離れた地からお母さんが応援に駆けつけ、しばらく子どもたちのお世話をしてくれることになりました。
受付を済ませると、入院初日にやるべき検査や手続きが始まります。当時は新型コロナ感染対策のため、コンビニへ行ける時間帯や術後のリハビリで歩ける範囲など、行動がかなり制限されていたそうです。病室へ移動してからWi-Fiがないと知り、「ポータブルWi-Fiを持ってくればよかった」と後悔するしまむらさん。皆さんも入院するときは、病院のWi-Fiが使用できるか事前に確認しておいたほうがいいかもしれませんね。
PCR検査の結果は陰性で、予定どおりこのまま入院して手術を受けられることに。その後、少し時間に余裕のできたしまむらさんは、病室のベッドまわりを自分好みにカスタマイズ。子どもにもらったお守りはベットサイドの棚の上に飾ったようですね。昼・夜と消化に良いお粥を食べ、就寝前に下剤を飲んで床につきます。
明日になれば自分の子宮、つまり1つの臓器がなくなると思うと、何とも言えない緊張感や不安に襲われてしまいそうですが、手術前日の夜、しまむらさんはプレッシャーを感じることなく「腹腔鏡で済むかなあ、それとも開腹になるかなあ。取り出した子宮筋腫、触われるといいなあ」などと考えながら、ぐっすりと眠りについたそうです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師 松田玲子
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