倹約家と公言した合コン
私が合コンで出会ったのは、大手の化粧品メーカーに勤めているという男性。先入観で「美意識が強くてお金もたくさん使いそう。ナルシストな感じもあるのだろうな」と思っていたので、自己紹介のときに「倹約家で貯金が趣味です。いい夫になる気がします」と言っていたので好印象に変わりました。
ただ、彼は180cmの高身長で、塩顔のイケメン。「私には興味ないだろう」と思い、私は気のない素振りで冷たい態度をとっていました。
しかし、その行動が功を奏したのか、恋は“追いかけたい派”だった彼の心に火がついたようなのです。
デートの割り勘だけじゃなく
その後、3回目のデートで彼から告白されました。話は面白く、やさしかったので告白を受け、付き合い始めることに。
すると……付き合い始めた途端、デートにかかる費用は1円単位まで割り勘に。もちろん、私自身彼に払ってほしいわけではありませんし、自分の分はしっかり払いたいと思っています。
しかし、かなりの細かさに「そこまでしなくても……」と思ってしまったのです。付き合って初めてのデートは江の島で、夜はイルミネーションを見ながらいい雰囲気になったのですが、帰りに「今日かかった金額」をすべて紙に箇条書きにされ、細かく割り勘にされた金額がビッシリ書かれたものを渡されたときは、付き合いたてのふわふわとした気持ちが砕け散ったような感覚がありました。
別れ話のときまでケチ
2カ月目までは1週間に1回は会っていましたが、次第にお互い仕事が忙しく会えない日が続くようになりました。その間、「倹約家なのはいいことだけど、ちょっとケチすぎるよな……」と、私の中で彼への気持ちが冷えていって……。
今後のことを考えても「彼とは合わないだろうな」と思った私は、別れ話を切り出すことにしました。そして、お金のかからない公園に彼を呼び出しました。
寒かったこともあり、「自販機でコーヒーを買う」と彼が言ったので、「私の分まで買ってきてくれたり……」と期待していましたが、やっぱり自分の分だけ。ガックリする私を見て、彼が言ったのは「あ! お金くれなかったから。コーヒーはいらないと思って」という言葉。
この言葉も決定打となり、「結局は、私よりお金のほうが好きなんだね!」と捨て台詞を吐いて走って帰りました。
私はいわゆる世にいう“3高”の男性が目の前に現れて、さらに響きのいい倹約家という言葉に舞い上がっていました。交際したのはたった3カ月でしたが、やはり結婚のことを考えるとケチすぎる人は無理だなと思った経験です。
著者/伊東理恵子
イラスト/アゲちゃん
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