“ぽっこり”に痛みはなく、まったく気にしていない様子のまるちゃん。それから数カ月のときが過ぎ、まるちゃんが4歳になるころ。トイトレが進んだまるちゃんが補助便座に座ると、またぽっこりが現れたのです。再び痛みの有無を確認しても「痛くない」と答えたまるちゃんがその“ぽっこり”を手で押すと……なんと引っ込んでしまいました。この“ぽっこり”が出るタイミングには、ある共通点があって……!?
元気な娘が病気のはずがないと信じていたものの…
下腹部の“ぽっこり”が出てくるときの共通点……それは「腹圧」でした。泣いたときやトイレでいきんだときなど、おなかに力を入れるタイミングで出てきていたのです。この症状をスマホで調べてみると、「そけいヘルニア」(※そけい部とは、足の付け根にある溝の内側を指し、おなかで言うと下腹部にあたるもの)という病名が出てきました。治療法を調べて出てきた“手術”の文字に、丸田さんは一気に不安いっぱいになりました。
「まだ、そけいヘルニアだと決まったわけじゃない」。自分にそう言い聞かせ、丸田さんは予防接種の際にかかりつけ医へ聞いてみることに。“ぽっこり”が出ているときの写真を見せると、「おそらくそけいヘルニアです。うちでは手術できないので、大きな病院の紹介を状書きますね」と医師から言われました。
同時に、頭の中にたくさんの疑問が浮かびましたが、どの質問もできませんでした。でも何よりも質問したかったのは……「まるちゃんに万が一のことがあったら大丈夫なのか」ということ。子どもたちをぎゅっと抱きしめて、心を落ち着かせる丸田さんなのでした。
痛みがなく、普段通りの生活を送っていたら、“病気ではないはず”と思い込みたくなる丸田さんの気持ちもわかります。また、突然「子どもに手術が必要」なんて言われたら、戸惑ってしまって聞きたいことも聞けなくなるかもしれません。“もしそうだったら……”と予測して、聞きたいことを病院を受診する前にまとめておくのも良いかもしれませんね。