パートで働く33歳・パニ子は、35歳の夫のソウタと結婚して3年目。
ソウタが長男というともあり、パ二子夫婦は義実家の敷地内で二世帯同居しています。
義両親はとても穏やかでやさしい人たちですが、義姉が曲者で……。
結婚式と葬式が同日に…
義姉は定職に就かず、買い物や掃除などもすべてパ二子任せ。
義両親や夫のソウタはそのたびに注意してくれるものの、そのときはいい顔をしておいて、また同じことの繰り返し……。
そんなある日、義姉の結婚が決まります。
相手とは合コンで知り合ったようで、顔合わせで見た2人の雰囲気や、新郎側の両親を見ていると、義姉は完全に猫を被っているようでした。
それからしばらくして、義姉の結婚式の数日前にパ二子の母が事故で亡くなってしまいます。
そしてあろうことか、結婚式と葬式が同じ日に重なってしまうのでした。
義両親にも相談した結果、パ二子は母の葬式、夫のソウタは義姉の結婚式に出席することに決まりました。
あり得ない義姉を懲らしめる!
パ二子の母の葬式当日。
母と最期の別れをし、葬儀がひと段落した際、スマホを見てみると義姉から驚くほどの着信数が……。
何かあったのかと不安になったパ二子が折り返すと、
「あんた、一体どこで何をしているのよ!」
「あんたはウチの嫁なんだから、こっちを優先するのが常識でしょ!」
と、すごい勢いでまくし立ててきます。
内心では、「はぁぁぁぁぁぁぁ????」と思っていたパ二子でしたが、勢いづいた義姉は「ついでに葬式で集めた香典も持ってきなさいよ!私への迷惑料ってことでw」と、あり得ない発言をしてきます。
怒りを抑えきれないパ二子でしたが、少し考えてから義姉を懲らしめてやろうと決意するのでした。
義姉の本性がバレるときが!
母の葬儀が終わってから、午後からの義姉の結婚式にそのまま参列することにしたパ二子。
喪服のまま駆けつけたため、親戚一同は驚いている様子でした。
義両親と夫のソウタが、「一体どうした?こっちのことは気にしなくてよかったのよ?」と、パ二子に言葉をかけます。
そのとき、義姉と新郎が控室に入ってきたのを横目に、パ二子は反撃を開始。
「実は、お義姉さんがこっちに来いって……。嫁なんだから、お義姉様の結婚式を優先するのが常識だって、何度も電話してきて……」
ソウタと義母は、驚きながら義姉をにらみます。
「それとこれ、お義姉さんが持って来いと言った香典です」
そう言って香典(中身は空にして)を取り出したパ二子。
「ど、ど、どういうことだ!!??」
「迷惑かけたんだから、お義姉さんが今日の母の葬儀で集まった香典を迷惑料としろって……」
一斉に周りがザワつき、新郎の家族も完全に激怒。
「キミがこんな人だとは思わなかったよ!」
「結婚は白紙にさせてもらう!」
これには義父母も、「娘がこんなに落ちぶれた人間だとは……。破断にしてもらって結構です」と、義姉をバッサリと切るのでした。
結局、結婚式は中止となり、キャンセル料は義姉が支払うことに。
そうして、パ二子家族は平穏な日々を取り戻したのでした。
人によって態度を変えていると、いつか必ずバレるもの。誰に対しても、誠実でありたいですね。
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