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危うく事故寸前!? 高速道路でめまいに襲われた夫。病院に行くとまさかの診断が!

飲食店の立ち上げに携わっていた私の夫。新店のオープンという責任のある仕事を任されてやりがいを感じた夫は、睡眠時間を削って働く生活を続けていました。そんなある日、仕事で県外に赴いていた夫は、高速道路を走って帰路につく最中、ひどいめまいに襲われ……!?

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師高島雅之先生

日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2006年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。『宇都宮睡眠呼吸センター』を併設し睡眠医療にも携わる。
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責任ある仕事を任された夫

私の夫は、飲食店に勤務する30代の働き盛り。仕事に対する献身的な姿勢が認められ、新規開店計画のメンバーに加わることになったそうです。新店オープンという大きなプロジェクトの責任者に抜てきされた夫は、忙しい日々を過ごしながらも、充実したワークライフを送っていました。

 

私は、無休で働く夫の健康状態に不安を抱くこともありましたが、本人はいたって元気! 深夜〜早朝にかけての長時間に渡る車の運転、事務仕事、スタッフへの指示など、目まぐるしい毎日に疲れないのかな? と心配もしていました。

 

しかし、大きな仕事を任されたことに自信を持ち、イキイキと働く夫。その姿を見ると、こちらまでうれしい気持ちになるほどです。夫は非常にやりがいを感じ一生懸命働いていたので、私は陰ながら応援することにしました。

 

3カ月近く休みなく働いていたおかげもあり、無事に新店オープンの日を迎えます。オープン後も夫は変わらず多忙を極めており、睡眠時間を削って働くことも多くなっていくように。しかし、私はそんな夫を見守ることしかできませんでした。

 

高速道路で視界がグルグル!?

高速道路のイメージ

 

この日は、車で県外に赴いていた夫。日帰りの予定でスケジュールを組んでいましたが、仕事が長引き、帰宅は深夜になると連絡がありました。

 

夫からの連絡を受けた私は、深夜になるなら……と、夫の帰宅を待つことなく先に就寝しました。ところが、真夜中に夫からの着信が!

 

何事かと慌てて飛び起き、電話に出ると「急に目が回るようなめまいがして、視界がグルグルするんだ。運転できる状態じゃないから、一旦停車して症状を落ち着かせている。帰りはもっと遅くなるから」とのこと。

 

突然のことに動揺し、すぐには状況が把握できない私。もし、交通量の多い日中だったら……と考えると、今でも恐ろしくなります。その後、「症状が落ち着いたから今から帰る」と連絡があり、夫が帰宅したのはすでに日が昇る朝方。夫婦ともに一睡もできず、心身ともに疲弊したことを覚えています。

 

疲れがたまっていたからなのか、体調が悪かったからなのか……。いずれにせよ尋常じゃないめまいに不安を覚えた夫に付き添い、診療開始とともに自宅近くの内科を受診。病院で症状を説明すると医師から「最近、身体的・精神的に負荷の大きな出来事はありませんでしたか?」という質問や、「耳鳴りや音の聞こえづらさはありませんか?」といった質問を受けたのです。

 

夫は、大きなプロジェクトの責任者に抜てきされ、寝る間も惜しんで毎日働いていることを医師に告げました。ただし夫は、そのような環境に置かれていることに対して「ストレスを感じているという自覚はない」と説明。また、「言われてみれば耳鳴りが続いている気がする」とも話しました。

 

それを聞いた医師からはおそらく「メニエール病」だろうと診断されました。メニエール病はストレスや睡眠不足、疲労なども原因になるそうですが、めまいの発症要因としてストレスがあるためはっきりとした診断には至りませんでした。

 

しかし私は夫に対して、ストレス解消がじょうずではない・頑張り過ぎる性格だと感じていたため、メニエール病の原因や症状を聞いて合点がいきました。

 

 

処方薬で症状は落ち着くも…

頭を抱える男性のイメージ

 

めまいを繰り返していた夫は、めまい止め・吐き気止めの薬を処方してもらい、早速服用を開始。すると、症状はすぐに落ち着きました。

 

しかし、人混みや洋服売り場など背の高い陳列棚が整然と並べられた店舗などに行くと、目が回るようなめまいがするとのこと。このような場所に行くと、まためまいを発症するのではないか? という不安に駆られたため、その後1年ほどはそういった場所に近付くこともできませんでした。

 

過酷な状況に置かれながらも、自身の不調に気付けなかった夫。私は、夫のメニエール病の発症をきっかけに、体調の変化に敏感になること、休息の重要性を夫に力説し、いくら仕事が忙しくてもちゃんと休むようお願いしました。

 

会社にも事情を説明すると、早めに帰宅させてもらったり休暇をもらったりすることが可能になったそう。新店もオープンからしばらくたつと仕事量が安定し、夫の症状も落ち着いたみたいでした。

 

まとめ

メニエール病を発症した夫は、心身ともに消耗していることに気付けない性格でした。「これくらい何てことない。もっと頑張らないと」と無理して働いた結果、今回のような病気を招くことに。薬を飲むと症状は落ち着きますが、人や物がたくさんある場所に行くのは今でも苦手です。

 

仕事が忙しいときは休みもしっかり必要! 夫も、無理は禁物だと肝に銘じたようでした。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

【高島先生からのアドバイス】

メニエール病は内リンパ水腫という病態が原因となって発症する病気です。診断基準があり、「難聴や耳鳴りをともなうめまいを繰り返す」場合にメニエール病を疑います。明らかな難聴や耳閉感の症状に加えてめまいがある場合は耳鼻科の受診をおすすめします。

 

取材・文/上川ようこ

イラスト/エェコ

 

 

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著者:上川 ようこ

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