理想ではない相手との結婚が無理な理由
30代を過ぎたころから、婚活中の女性は「もっと理想を下げないと相手が見つからないのでは?」と考えることが増えてきます。理由はいろいろありますが、皆さん空気を読むのがうまいんですね。結婚相談所の方に「もうちょっと条件を下げたほうがマッチングしやすいよ」と言われたとか、ネットやメディアの情報を見て、やっぱりこの年齢で理想を追い求めていたらダメだよなと考えてしまう。
ところが理想を下げると、「誰からも選ばれず結婚もできなくなる」といった事態に陥ります。交際しても結局別れることになったり、逆に妥協したはずの相手にお断りされたり。そうかといって今さら理想を上げるわけにもいかない、婚活をやめたら結婚相手に出会えなくなるという不安もある……。にっちもさっちもいかなくなる、というのが、私自身も経験したよくあるパターンです。
なぜ理想を下げると婚活がうまくいかなくなるのでしょうか?
1:やましい気持ちが相手に伝わる
「このくらいの人だったら結婚してくれるんじゃないか」というやましい気持ちは相手に伝わります。逆の立場で考えたら、失礼なことだとわかりますよね。ですから、好きになれないとわかっている相手とデートやお見合いをするのは時間の無駄でしかありません。相手の機会も奪っていることになりますから、やめたほうが良いです。
2:理想の相手とは結婚できない…と自己評価が低くなっている
理想を下げて付き合うということは、相手を下に見ていることとイコールです。それって実は「私はこの程度の人としか結婚できない」「理想の人に愛される価値がない」と同時に自分を無意識に卑下しているのと同じことなんです。
「私なんかが理想の人と結婚するのは無理」とネガティブモードにはまっていると、自分の本当の願いが見えなくなります。どんな人と結婚したいのかもよくわかっていないから、目の前に理想通りの人がいてもスルーしてしまうこともあるかもしれません。
目的が定まっていないうちは、効率的に婚活が進まないのは当然のことです。
婚活市場はまず年下女性が選ばれると理解を
「そうは言うけれど……婚活アプリに登録したところで、連絡をくれるのは10歳、20歳年上の人ばかりですよ」とおっしゃる皆さん。そうです、「男性は自分の年齢よりもかなり若い女性を求める」のは婚活あるあるです。婚活市場はそういうところ、と理解して一喜一憂しないようにしてください。
ただすべての男性が年下女性をターゲットにしているか、というとそれは違いますよね。実際に婚活サイトで年下の男性と結婚したというクライアントさんも大勢いますから、年齢によるマッチングはそこまで心配しなくて良いです。
余談ですが……、男性のほうが自分の欲望に対して素直な傾向にあると思います。ただ女性への対応でつまずくケースが多く、女性とは別ベクトルのこじらせがあるように感じます。
「理想の相手と結婚」と決めれば婚活は成功
理想の相手といっても、どこかの国の大富豪や人気スターを狙いましょうという話ではありません。本当にそういった人がいいなら望んでも構いませんが、極端なところではなく、一緒にいて居心地がよく、幸せを分かち合える相手を探しましょう、ということです。
意外かもしれませんが、自分に自信がなくなっているときは、「私は好きな人から愛される価値がない」と、そうした相手を望むことを避けてしまっているんです。
心が弱くなっているとき、誰かに勇気づけてもらうと励みになりますが、自分自身が納得できないと結局落ち込んでしまいます。だからこそ、自己暗示をかけるつもりで「私は愛する人に愛されて結婚する価値がある」と、自分にエールを送れるようにマインドを整えていきましょう。
自分にとって理想の人はどんな相手なのか、願いを明確にしたらその男性は現実に必ずいますし、出会えます。
まとめ
この年齢で結婚したいのなら妥協しないと……というのは、無理のある話です。自分の理想の相手は必ず存在するように、自分を理想だと思ってくる相手も必ずいるはず。本音勝負が婚活の場にも求められると言えそうです。
<著書>
『結局、理想を下げない女(ひと)が選ばれる』伊藤友美/著 フォレスト出版 1,650円
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取材・文/中澤夕美恵
出版社、編集プロダクションを経てフリーになって約20年。スポーツジム通いに目覚め、せっせと運動に励むものの1年で1kgしか減量しておらず、ズッコケる。いつか痩せると信じて今日もジムへ…。