担任のさい子先生に違和感を覚えた幸さんは、授業参観で先生やクラスの様子を確かめることにしました。
授業参観に行くと、子どもたちは姿勢をピシッと保ったまま大人しく座っています。誰ひとりしゃべらず、親のほうを振り返らず、その光景は異様なものでした。そんな子どもたちを見て、保護者からは「すごい!」という声が聞こえてきますが、幸さんはちひろちゃんとの一件があったため、静かすぎてか怖い……というのが正直な感想です。先生から「厳しく指導しますが、子どもたちのためです」と言われ、保護者たちは納得せざるを得ない状況になってしまいました。
授業参観も終わり、家でちひろちゃんと遊んでいるまたしても、耳を疑うような発言が……。
先生!うちの子はどこですか!?
家でちひろちゃんと先生ごっこをしていると、「この箱きったねーな! 全部捨てるから!」と以前よりも汚い言葉が飛び出します。また、言葉遣いだけではなく、嫌みな言い方をすることにも気になる幸さん。さい子先生の影響を受けているのではないかと心配になります。
嫌な思いをしていないか聞いてみますが、「褒めてくれるから好き」とちひろちゃんが答えるので、様子をみることに。
ところが数日後に事件が起きます。幼稚園にお迎えに行きますが、ちひろちゃんの姿が見当たりません。出てくるのが遅いちひろちゃんを心配する幸さんでしたが、そこに現れたのは泣いているちひろちゃんでした。
◇ ◇ ◇
子どもは素直なのですぐに、周囲の大人の影響を受けやすいと思います。子どもに悪影響を与える先生に大切なわが子を預けたくないですよね。今まで感じていた幸さんのモヤモヤや違和感が、当たらないことを願うばかりです。