月末のリトミック教室の日、かなこさんが教室に入ると、頭に包帯を巻いたさゆりさんの姿が。驚くかなこさんに、「転んだのよ! 大したことないから気にしないで!」と、苦笑いとも取れるような表情で、さゆりさんは答えます。
その様子に違和感を覚え、嫌な予感がしたかなこさん。「もしかして……旦那さんとかお義母さんになにかされた……? だとしたら、許せない……!」と、かなこさんはさゆりさんの夫や義母に対し、腹を立てていましたが……。
お金を貸したママ友の「相談したいこと」とは
レッスンが終わり、ランチをするため、ふたりはかなこさん宅へ。
「かなちゃん……相談したいことがあるんだけど……」
かなこさんの家に着くとすぐに、話を切り出したさゆりさん。
さゆりさんの頭のケガについて、嫌な予感がしていたかなこさんは、「とりあえず、ごはんの用意するから少し待ってて」と落ち着いて話を聞こうとしました。
かなこさんが料理を出すと、絶賛しながら夢中で頬張るかなこさん。
「それで……相談って?」
「相談……? あー……そうなの。聞いてくれる? 実はね……お金返せなくなっちゃったの」
「えっ!?」
「月末に定期預金が満期になり、生活費も入るからまとめてお金を返せる」と聞いていたかなこさんは、さゆりさんを問い詰めます。
「そうなんだけど……義母と夫に見つかっちゃって……」
さゆりさんはごはんを食べながら、のんきとも感じられるような口ぶりで話すのでした。
夫と義母のせいで、お金を返せないと話すさゆりさん。かなこさんはさゆりさんが身の上話を偽っていることを知りませんが、実際のところ、さゆりさんの夫はやさしく、義母はすでに亡くなっています。もしかすると、さゆりさんはもともとお金を返す気がなかったのでしょうか……。そうだとすれば、さゆりさんはかなこさんの善意を踏みにじることになります。
こういったエピソードを目の当たりにすると、“良い人すぎる”というのは、“悪い人に騙される可能性もある”と考えさせられます。しかし、本来ママ友は大切な存在のはず。さゆりさんが自分の過ちに気づき、ママ友を大切にできる日が来ることを願うばかりです。