生まれたばかりの赤ちゃんは、バスタオルにくるまれて小さな産声を上げました。陣痛タクシーの運転手さんが救急車を呼んでいる間に、産院に連絡した水無月さん。電話口の助産師さんは自宅出産に驚き、慌てて斎藤先生に電話を繋ぎます。しかし、赤ちゃんの泣き声が聞こえなくなり……!?
え…!! また痛み…!?
電話に出た産院の斎藤先生は、産院の玄関で水無月さんが出産したと勘違い。産院の医師ですらびっくりする状況に苦笑しつつ、赤ちゃんが泣かないことを伝える水無月さん。詳しく赤ちゃんの様子を尋ねた斎藤先生は、「とりあえずは大丈夫」と伝えてくれました。
救急車が来るまであと10分ほど。産院のほうでも受け入れの準備を進めてくれるようです。しかし、電話を切ってひと息ついた水無月さんに、再び痛みが襲いかかるのでした。
生まれたての赤ちゃんは体温調節が未発達。さらに羊水で体が濡れていると、体温がすぐに奪われてしまいます。自宅で出産した場合、清潔なタオルで赤ちゃんの体を拭き、病院に到着するまでバスタオルで包んで抱いてあげましょう。予期せぬ場所で出産してしまうとパニックに陥りがちですが、まずは赤ちゃんをしっかり保温し、次に呼吸をしているかを確認します。もし呼吸をしていない場合は背中をさすって泣かせ、そして産院へ連絡して状況を伝えるようにしましょう。
監修/助産師 松田玲子