28歳のパニ子は、サラリーマンの夫・高史と結婚し、義実家の近隣に住んでいます。結婚初期は幸せに過ごしていたのですが、時が経つにつれ、大家族の義家族の本性があらわれはじめ……。
結婚後、本性をあらわした義家族
義父を筆頭に、8人が暮らす義実家。ある日、食事会が行われたのですが、義母は食事の準備から後片付けまですべてパニ子に丸投げ。義父が義母に注意するものの、義母は逆ギレして言い負かすありさま。
そんな関係性が続いたある日、義母から家族旅行の誘いが。全く嬉しくないパニ子は、高史に「参加したくない」と本音を伝えました。しかし、義母がどうしてもパニ子に参加してほしかったらしく、高史が勝手に了承したとのこと。パニ子は憂鬱でたまりません。
義家族との家族旅行で心身ともに限界…!
予想通り、旅行初日から義母と義姉にこき使われることになったパニ子。義家族のキャリーバッグを運びつつ、甥たちの面倒も見なければならない状態でした。唯一、義父だけが手伝ってくれるものの、パニ子は限界!
新幹線の中でも、子どもたちの世話はパニ子に任せ、義母と義姉はお酒を飲みながら談笑。もちろん、高史も義祖父母も見て見ぬふりです。宿に到着し疲れ切ったパニ子は、高史に不満を打ち明けます。しかし、「母さんは、パニ子にできる嫁になってほしいんだってさ。うちの家族みんなにもそう言っていたし。俺が手をかすと、お前のためにもならないだろ? 頑張れよ♪」とまともに聞いてくれません。
既にたくさん荷物を持たされている義父が、パニ子の荷物を持とうと申し出てくれたのですが、「お父さん、余計なことしないで! パニ子さん、嫁は家族の面倒見なさい!」と義母が言ってくるのです。そんな中、義父がこっそりパニ子にある提案をしてくれました。
妻が義家族を置いて帰ったら…?!
翌日、皆でレストランにランチを食べに行くときに、パニ子はトイレに行くと言いその場を離れました。そしてそのままキャリーバッグを受け取り、宿をあとにします。
その約2時間後、パニ子の行方不明に気づいた義母から「早く戻って子どもたちの相手をしなさいよ! 荷物も早く運びなさいよ!」と電話がかかってきました。しかし、パニ子は新幹線に乗り込み一人で帰るところだったのです。
憤る義母と高史に、義父が「パニ子さんに、先に帰っていいと言ったのは私だ! 俺ももう帰らせてもらう! そしてお前たちは、あの家から出ていけ! 母さんとは離婚だ!」と怒る声が聞こえてきました。もちろんパニ子も高史と離婚するつもりだと伝えます。
義母や高史は、パニ子と義父に離婚や家出を撤回するように懇願しますが、2人の意志は固く、変わることはありません。
家族をこき使う自業自得の義家族の末路
その後、パニ子と高史、義母と義父の離婚が成立。義祖父母や義母、義妹とその子どもたちは家を追い出され、高史のマンションに移ったそう。しかし7人が住むには狭すぎる上に住民からの苦情もあり、結果的にマンションを去ることとなりました。
義祖父母は働けず、義母や義姉のはろくに働かない状況のため、家計はすべて高史の負担に。ついに高史は精神的に参ってしまい、会社を退職して入院することになりました。大黒柱を失った義母や義祖父母、義妹親子は生活苦に陥り、その日暮らしをしているとのこと。
一方、パニ子は実家に戻りました。パート先で正社員として雇用してもらい、充実した日々を過ごしています。家の土地を畑にした義父とは時々連絡を取り合って、畑の野菜をもらうほど仲良し。家族だからと言って、甘えすぎるのは間違っています。家族だからこそ、お互いが大切にしないといけません。親しき中にも礼儀あり、ですね。