初めて経験する漏れにあたふた
中学生だった私は生理に対する知識があまりなく、生理周期を把握していなければ、生理中にこまめにナプキンを替える意識もありませんでした。また、学校だと「ナプキンを入れたポーチをトイレに持っていく」ことが少し恥ずかしいという思いもありました。
その日、私は前日に生理がきていたため、ナプキンを着けてはいましたが替えを持っていない状態で登校し授業を受けていました。
授業中、普段より経血が出る感覚はあったものの、そこまで不安に思っておらず……。しかし、2時間目の休み時間にトイレに行ったところ下着を見てびっくり。
「え、ナプキンから血が漏れて下着にも付いている……!?」と。
椅子に経血が…周りにバレたらどうしよう?
漏れを把握したものの、ナプキンの替えは持っていません。友人や先生に頼るにしても、「ナプキン持ってる?」とは少し聞きづらい。焦った私でしたが、とりあえず授業に遅刻しないようにと、トイレットペーパーで応急処置をしてから教室に戻り、次の休み時間に対応しようと思っていました。
ただ、授業が始まるとさらに経血が出る感覚が。不安になり、周囲にバレないようそっとおしりの下に手を差し込み椅子を触ると、手のひらに少し経血が付きました。スカートに染みて、椅子に付いてしまっていたのです。
その授業はまったく集中できず、ただただ混乱してしまいました。共学だったため、男子に経血を見られることも怖かった記憶があります。
なんとか乗り切ったものの、大反省
休み時間になり、椅子を確認すると幸いにも見た目ではあまりわからず、スカートも紺色だったため周囲に漏れたことがバレることはなさそうだとひと安心。そして勇気を出して友人に事情を話したところ、ナプキンを1枚もらえることができました。椅子は放課後、クラスメイトが下校したのを確認して、濡れたハンカチで拭いてきれいにしました。
このときは偶然にも誰にも気付かれずに済みましたが、「ナプキンをこまめに替える必要があること」を知らなかったことを反省した私。また、このことをきっかけに経血量に応じてナプキンの種類があることも知ることとなったのです。
自分の生理についての知識不足を反省し、生理の日はもちろん、それ以外の日もナプキンを多めに持ち歩くようになりました。また、生理の日は生理用ショーツをはき、不安な日は昼でも夜用ナプキンを着けることで漏れないよう最大限注意をしています。
経験したことで反省できましたが、自ら知識を付けることができていれば、あのような思いはせずに済んだと感じています。生理に備えることの重要性を実感した体験でした。
著者/中野エマ
作画/ののぱ
監修/助産師 松田玲子
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