突然の強い腹痛に困惑
その日、早朝にトイレに行くと軽い出血がありました。生理予定日の3日前でしたが、少しずれることは珍しくなかったので、生理用ショーツにはき替えナプキンをつけて外出。朝の時点では、腹痛はまったくありませんでした。午前中は予定がつまっており、電車であちこちを移動していたのですが、車内が混雑しはじめ、吊革につかまっていると急に強い腹痛が。すぐにおさまるだろうと我慢していましたが、腹痛は強まっていくばかり。次第に吐き気も出てきて……。このまま乗車しているのは危険だと感じ、次の駅で降りてトイレに駆け込みました。
トイレで確認すると今にも経血がナプキンから漏れ出しそうな状態でした。慌ててナプキンを替えましたが、その間も強い腹痛がありました。
トイレで少し休むと落ち着いたので、再び電車に乗車したのですが、またすぐに強い腹痛が。そして、めまいがすると思った次の瞬間、電車の床に倒れ込んでしまったのです。周りの人たちからの視線を感じましたが、恥ずかしくて顔を上げることができません。すると、1人の女性が声をかけてくれて、座席を譲ってくれました。
生理中の体調は普段とはちがう
その後も腹痛が治まる気配はありません。目的地の駅に到着すると、体を引きずるようにして降車し、鎮痛薬を買うためにドラッグストアへ向かいました。私は普段、鎮痛薬を飲まないのでどれを選んだらよいのかわからず悩んでいると、女性の薬剤師さんが声をかけてくれました。
事情を話すとつらさを理解してくれたので、救われた気持ちになったのを覚えています。すすめしてもらった鎮痛薬を購入し服用すると1時間ほどで痛みが引き、普段通り過ごせるようになりました。このようなことは今までなかったので、それからは強い痛みが出たときのために鎮痛薬を持ち歩くようになりました。
電車内で倒れるほどの腹痛に襲われたことは、このときが初めてです。このとき以降倒れるようなことはありませんが、生理中はなにが起こるかわからないと学びました。万が一に備えてきちんと準備しておく必要があると感じています。
あのときの腹痛はつらかったですが、電車で助けてくれた女性や、対応してくれた薬剤師さんなど親切な人たちに出会えたのは幸いでした。今でも、感謝しています。また、もしこういうことが再び起きたら病院で診てもらおうと思っています。
※この記事は実話に基づいた体験談であり、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者/森田守子
監修/助産師 松田玲子
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