幼稚園での退屈な時間が苦手だったすみかさん。退屈な話をする園長先生を敵と認識し、蹴ってしまうことも。そんなある日、すみかさんは幼稚園をズル休みしました。お母さんから「元気なら幼稚園行けよ」と小言を言われてしまいます。翌日、幼稚園の先生からも嫌味を言われ、幼稚園を休んではいけないということを知ります。そんなすみかさんも卒園を迎え、敵だと思っていた園長先生から「賢くなるよ」と頭を撫でられました。もう幼稚園に行かなくてよいことを知り、喜んだのも束の間、すみかさんは小学校に毎日通わなくてはならない事実にショックを受けます。寝起きの悪いすみかさんとお母さんの朝の戦いは、小学生になっても続き……!?
何も言われない普通の子になりたい!
小学校に上がったすみかさん。怒ると叩いたり、廊下に立たせたりする担任の先生を「オニ」と呼び、怖がっていました。とくに恐れていたのは忘れ物。持ち物検査と同時に爪の長さもチェックされると聞き、すみかさんは恐怖から自分の爪を噛みちぎってしまいます。しかし、先生が指摘したのは鉛筆の少なさでした。次の持ち物検査の時には鉛筆を大量に用意していったすみかさんですが、今度は「こんなにいらないでしょ」と言われてしまいます。
担任の先生は、すみかさんが描いたお父さんの絵にも「顔全部同じ色で塗って!」「子どもみたいな絵!」と文句をつけました。すみかさんは戸惑いながらも肌をカラフルな色で塗りますが、当然「へんな色」と言われてしまいます。何が違って何が合っているのかを教えてもらえず、癇癪を起こしてしまったすみかさん。掃除をせずに帰ろうとすると、同級生からは引き止められ、上級生から「うるさい」と怒られてしまいます。すみかさんは「みんな嫌い!全部嫌い!」「何も言われない普通の子になりたい」と大泣きしてしまうのでした。
一昔前は体罰を課す教師も黙認されていたようです。しかし、学校は集団生活を学ぶ場でもあり、教師が恐怖政治を敷いていいところではありません。もしもすみかさんのように、教師を異常に怖がる子どもがいたら、周りの大人たちが話を聞いてあげられるといいですね。