パニ子は27歳の会社員。
3年間付き合っていたアツシとの結婚を、来月に控えています。
そんなある日、アツシの実家に挨拶に来たものの、義母は不機嫌そうで……!?
反対されたって気にしない!
パニ子は挨拶をして手土産を渡しますが、義母は受け取ってくれません。
それどころか、「結婚を認めない」と言われてしまいます。
しかし、アツシは平然として「母さんの許可はいらないから、ふたりで幸せになって見返してやろう」とパニ子に言います。
パニ子は彼の前向きさに励まされ、幸せになろうと心に決めるのでした。
それから1年後、パニ子は双子の出産を控えていました。
パニ子は仕事を辞めて出産の準備をしますが、あることに頭を悩ませています。
帰宅が遅くなったり休日にひとりで外出することが増えたりと、アツシの様子がおかしいのです。
パニ子は怪しいと思いつつも、身重の体では詮索できませんでした。
1カ月後、双子の女の子を無事に出産したパニ子。
しかし、一向にアツシは父親らしくなりません。
彼は家にほとんど帰ってこなくなり、パニ子はひとりで家事育児をこなしています。
実家に帰っていると言うアツシを怪しむパニ子でしたが、やはり調べている余裕はないのでした。
もう限界! 救いの手を差し伸べてくれたのは…?
あるとき、パニ子は夜中に泣き出した娘たちを抱っこしながらあやし続けていました。
パニ子が気力に限界を感じていると、インターホンの音が。
ドアの前にいたのは義母でした。
彼女は「嫁いびりに来てあげたのよ!!」と言って家に上がり込みます。
そして、なぜか双子の片方をおんぶ、もう片方を抱っこして部屋を片づけ始めたのです。
パニ子にはハーブティーの入った水筒とケーキを渡し、別の部屋で待っているようにと言い、去っていきました。
3時間ほどして、家事を終えた義母が部屋に戻ってきました。
久しぶりに体を休めたパニ子は、義母の不器用なやさしさに触れ、涙を流します。
反対されていたのに結婚したことを義母に謝ると、思いがけない言葉が返ってきました。
「絶対にパニ子さんが不幸になると思って反対したのに……」
実は、義母はパニ子を嫌っていたのではなかったのです。
義母との誤解が解けたパニ子は、彼女にある作戦に協力してもらうことにします。
義母と協力して夫を成敗!
義母が味方だとアツシに思わせて、不倫を白状させる作戦を考えたパニ子。
ある夜アツシが帰宅したときに、その作戦を実行します。
義母がパニ子と一緒にいる状況に驚くアツシ。
しかし義母が彼をかばう発言を繰り返すので、次第に調子に乗り始めました。
ついに、「パニ子は嫁としての義務を果たしていないから、自分が不倫をするのは当然だ」という発言をアツシから引き出します。
それを聞いた義母はその場でアツシに離婚届を書かせ、パニ子にもサインさせます。
そして、届を代理で出してくると言って家を出ました。
さて、次はパニ子のターンです。
アツシに慰謝料を請求することを宣言します。
自分に非はないと信じ込んでいたアツシは、焦って義母に電話をかけます。
しかし、慰謝料を払うのは当然で、立て替えてやることもしないと言われてしまいました。
混乱するアツシを置き去りに、パニ子は双子を連れて出ていったのでした。
その後、無事にアツシから慰謝料が支払われ、パニ子は仕事に復帰。
今は双子と義母と一緒に暮らしています。
ふたりで助け合って、双子の成長を見守っていくために。
家族にはさまざまな形があります。大切な人と助け合って暮らしていくことが、本当の幸せなのかもしれませんね。