反対されたって気にしない!
私はあいさつをして手土産を渡しますが、義母は受け取ってくれません。
それどころか、「結婚を認めない」と言われてしまいます。
しかし、夫は平然として「母さんの許可はいらないから、ふたりで幸せになって見返してやろう」と私に言います。
私は彼の前向きさに励まされ、幸せになろうと心に決めるのでした。
それから1年後、私は双子の出産を控えていました。
私は仕事を辞めて出産の準備をしますが、あることに頭を悩ませています。
帰宅が遅くなったり休日にひとりで外出することが増えたりと、夫の様子がおかしいのです。
私は怪しいと思いつつも、身重の体では詮索できませんでした。
1カ月後、双子の女の子を無事に出産した私。
しかし、一向に夫は父親らしくなりません。
彼は家にほとんど帰ってこなくなり、私はひとりで家事育児をこなしています。
実家に帰っていると言う夫を怪しむ私でしたが、やはり調べている余裕はないのでした。
もう限界!救いの手を差し伸べてくれたのは…?
あるとき、私は夜中に泣き出した娘たちを抱っこしながらあやし続けていました。
私が気力に限界を感じていると、インターホンの音が。
ドアの前にいたのは義母でした。
彼女は「嫁いびりに来てあげたのよ!!」と言って家に上がり込みます。
そして、なぜか双子の片方をおんぶ、もう片方を抱っこして部屋を片づけ始めたのです。
私にはハーブティーの入った水筒とケーキを渡し、別の部屋で待っているようにと言い、去っていきました。
3時間ほどして、家事を終えた義母が部屋に戻ってきました。
久しぶりに体を休めた私は、義母の不器用なやさしさに触れ、涙を流します。
反対されていたのに結婚したことを義母に謝ると、思いがけない言葉が返ってきました。
「絶対にあなたが不幸になると思って反対したのに……」
実は、義母は私を嫌っていたのではなかったのです。
義母への誤解が解けた私は、彼女にある作戦に協力してもらうことにします。
義母と協力して夫を成敗!
義母が夫の味方であると思わせて、夫に不倫を白状させる作戦を考えた私。
ある夜、夫が帰宅したときに、その作戦を実行します。
義母が私と一緒にいる状況に驚く夫。
しかし義母が彼をかばう発言を繰り返すので、次第に調子に乗り始めました。
ついに、「嫁としての義務を果たしていないから、自分が不倫をするのは当然だ」という発言を夫から引き出します。
それを聞いた義母はその場で夫に離婚届を書かせ、私にもサインさせます。
そして、離婚届を代理で出してくると言って家を出ました。
さて、次は私のターンです。
夫に慰謝料を請求することを宣言します。
自分に非はないと信じ込んでいた夫は、焦って義母に電話。
しかし、慰謝料を払うのは当然で、立て替えてやることもしないと言われてしまいます。
混乱する夫を置き去りに、私は双子を連れて出ていったのでした。
その後、無事に夫から慰謝料が支払われ、私は仕事に復帰。
今は双子と義母と一緒に暮らしています。
ふたりで助け合って、双子の成長を見守っていくために。
◇ ◇ ◇
家族にはさまざまな形があります。大切な人と助け合って暮らしていくことが、本当の幸せなのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。