「楽しみだね!」立ち会い出産を楽しみにしていたのに?
初めて妊娠が判明したとき、世間では新型コロナウイルス感染症が大流行していました。感染対策のため、家族の立ち会いはできないかも……と思っていましたが、生まれる直前に夫だけが分娩室で立ち会えることに。出産予定日の1週間前から、私は産院に近い実家に泊まることにしました。
そして出産予定日の3日前、夜中におなかが痛くなってきたと感じていたところ、少量の破水。すぐに病院に電話し、病院に行くことになりました。そして陣痛室へ。「お昼前には生まれるかもね~」と電話で夫に伝えましたが、待てど暮らせど生まれてきません。結局、翌朝にはいったん病室に戻ることに。家で連絡を待っていた夫も拍子抜けし「とりあえず仕事に行くね!」と言うので、私も「夕方には生まれると思う!」とだけ電話。しかし、夕方になっても生まれる気配なし……。夫にも「今日はもう出てこない気がする」とポロッと言ってしまったのです。
ところが、その日の夜9時過ぎ、本格的な陣痛が。助産師さんにも「そろそろご家族を呼んだほうがよさそうですよ~」と言われたので夫に電話をかけますが、何度電話しても出てくれません……。だんだんパニック状態になっていると、10分後に夫から折り返しの着信が。 「早く来て!」と怒鳴るように言うと、夫は「わかった、すぐ行く!」と言ってくれました。自宅から病院まで車で30分以上かかるので、間に合うか不安でしたが、なんとか夫も立ち会えることに。「何回も電話したのになんで出ないの!」と怒る私に「ごめんごめん、ほら頑張って~!」と励ます夫。その後も、私を気づかい続けてくれ、無事に出産を終えました。
どうやら夫は、「今日は出てこないかも」と聞いていたので、のんびりお風呂に入っていたのだとか。出産は予定通りにいかないもの。初めての不安と恐怖に加え陣痛の痛みでパニックになり、ついつい夫に怒鳴ってしまいました。それでも気分を害さず、終始励ましてくれた夫に感謝しています。
著者:緒方佳子/30代女性・主婦。2歳の娘を育てるママ。少しのんびりめな娘の成長を、周りと比べないよう焦らず見守る努力をしている。
イラスト:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています