万里香(まりか)は、夫の悠斗(ゆうと)と2人暮らし。もうすぐ出産を控える専業主婦で、最近は夫のモラハラに悩んでいます。妊娠による体調不良で苦しんでいても気遣ってもらえず、そもそも専業主婦に対して差別的。そんな夫に不安を感じ、里帰り出産を希望していますが……。
夫の言う「結婚した理由」にあ然…
ある日検診を終えて帰ってくると、悠斗から連絡が。なんと、急に自宅に後輩を招待するとのこと。お酒やおつまみなどの準備を頼まれましたが、万里香は困惑。買い物は検診の帰りに行ってしまったし、もう一度出かけるのは……。
そこで自分たちで買って帰ってきて欲しい旨を伝えると……「妊婦って言ってもまだ動けるし、甘えたことを言うなって」「これからもっと大変になっていくのに、今からそれでどうすんの?」と、きつい言葉が。
おなかの子どもは2人の子どもだし、もっと協力して欲しいと話したところ、悠斗は「しんどい」の一言。その日は、万里香が仕方なく折れましたが、里帰り出産は譲れないと決意。けれどもすんなり話が進むはずもなく……。
悠斗は、里帰りしている間の自分の食事、部屋の片付けなどを心配して、文句タラタラ。新しく生まれてくる子どもや奥さんの心配なんて、もうそっちのけ! 親や夫の手を借りようとするのは甘えだと、悠斗は全然取り合ってくれません。聞き捨てならなかったのは、結婚したのは家事をしてもらうためだという発言。「自分を愛しているからじゃないんだ……」 と、万里香は本当にショックでした。
それからも、里帰りの話は平行線をたどりました。体調が悪くて寝込んでいても、仕事を言いつけられ、動けないといいご身分だと悪態つかれてしまいます。体調には個人差があるのに、何もできなくなるお前の体はオンボロだ!? 夜中にタバコを買ってこいと言いつける人が、なんてことを……! 体調不良を申し訳なく思い、家事だってちゃんとやりたい……。そう思っていた万里香ですが、この状況ではどうにもなりません。夫の暴言の嵐も、もう限界。
とうとう万里香は、家を出ることを宣言します。
妻の向かった先はまさかの
家から消えた万里香。悠斗は彼女の友人宅に押しかけたり、実家に電話をかけたりと、躍起になって探し回っている様子です。絶対実家にいる!そう踏んだ悠斗は……。
「今お前の実家着いた、隠れてないで出てこい」
「あなたの実家にいますけど」
「は?」
家を出た後、万里香は悠斗の実家に直行。彼にされたことをすべて、余すことなく伝えたのでした。義父母は、息子のモラハラのオンパレードに激怒。そして、彼女のことは快く受け入れたのでした。 万里香は、もう悠斗と会う気はゼロ。代わって、義父が悠斗と話をつけてくれました。
里帰り出産を許さなった夫の末路は
万里香は無事に出産し、産後も義実家で過ごしていました。悠斗はと言うと……まったく反省している気配なし。自分は、毎日家事に奮闘していると鼻高々! もちろん、万里香も慣れない育児に毎日奮闘していました。
それなのに、悠斗は彼女が毎日のんびりしていると言うのです。万里香はあきれるばかり。もう、何かあるたびに文句を言われる、そんな毎日は懲りごり。よく考えて、義理の両親とも話し合い、出した結果を悠斗に伝えます。
「もう2度と戻りません。離婚します」
それから……。悠斗はいつまでもゴネ続けましたが、なんとか離婚。義両親の仲裁や助言があり、万里香は慰謝料も十分得ました。そして実家に戻り、3人の父母のサポートのもと、今は育児そして来年の再就職に向けて頑張っています。一方、悠斗ですが……あれから何もかもうまく行かず……汚部屋で引きこもり気味の生活をしているということです。
いくらかつて愛した人でも、同情の余地はありませんよね。汚部屋で寂しく過ごしているのも、自業自得と言えるのではないでしょうか。