双子の娘を育てる真唯は、慣れない子育てで苦労の絶えない毎日を送っています。
真唯の夫、良哉はプライドが高いうえに家事や育児を手伝ってくれることは皆無。
さらに同僚を毎晩のように家に招いては、良い夫を演じていて……。
毎日のように同僚を連れ帰ってくる夫
最近、良哉の同僚のアドバイスをもとに、双子用のベビーカーを購入した真唯。
ある日、アドバイスをくれた同僚に直接お礼を言ってという名目で、この日も良哉が同僚を連れて帰ると連絡が入りました。
普段、慣れない双子育児に疲れきっていた真唯。
部屋が片付けていないことや料理を作る余裕がないことを訴えるも、強引な良哉は「かわいい子どもたちを自慢したいんだよ」と言い、「今後は連れて来る頻度を下げる」という約束で承諾しました。
そんなある日、義母から連絡が入ります。
義母は大変な双子育児で真唯が行き詰っていないか心配してくれていました。
「大変なときはいつでも駆けつけるから。甘えられるところはしっかり甘えて」という義母のやさしさに、良哉が同僚を毎日のように連れて帰ってくることについて相談します。
驚く義母に、すかさず「私が我慢すれば済む話なのですが……」と口にする真唯でしたが、「夫婦は対等じゃなきゃ!どうせ良哉のことだから、何も手伝わずにふんぞり返っているんでしょ?奥さんとして真唯さんも言いたいことを言わないと!」と言ってくれる義母に励まされ、真唯はもう一度、良哉と向き合ってみることに。
夫と向き合う決心をするも…
翌日――。
この日も、当然のように良哉から同僚を連れて帰ると連絡が入ります。
真唯は「連れて来る頻度を下げてってお願いしたよね?」と訴えるも、「あ~忘れてた!でも急に中止は無理だって」と聞く耳をもちません。
さらに、「今日はつまみを買って行くから、それでしのいでいる間に料理を作ってくれたらいいから」と、身勝手極まりない発言を連発。
そこで真唯は、義母に最近の良哉の言動について相談した話を持ち出します。
不快な表情になる良哉ですが、真唯は今自分がどれだけ大変な思いをしているのか、良哉にもサポートしてほしいということを伝えます。
すると、「お前は俺の言う通りにしていたらいいんだよ!他に何もできないんだから、少しでも俺の評判を上げる手伝いくらいしろよな。それが夫婦ってもんだろ?」と言うのです。
良哉の言葉を受けた真唯は静かに返事し、子どもたちを連れて買い出しに出かけるのでした。
あんたのアクセサリーじゃない!
その日の夜――。
買い出しから戻ってこない真唯に、良哉は怒り狂います。
「おい!どこまで買い物行ってんだ!同僚来てんだぞ!」
「あんたの嫁はもう帰らないよ」
「え…?」
怒りのメッセージを送りつける良哉に、真唯に変わって義母が返信していました。
「このバカが!大事な奥さんになんて口利いているの!?いつからあんたはそんなに偉くなったの!」
メッセージを返してきた相手が義母だと知り、慌てふためく良哉ですが、すぐに「真唯はどこだ!」とまくし立ててきます。
「あんたみないな男、もう無理だってさ」と、真唯の気持ちを代弁する義母。
奥さんは家政婦ではないこと、自分の見栄のために家族を巻き込むことはしないよう諭すも、「あんたら専業主婦と俺を一緒にすんなよ!」と、怒鳴り散らす良哉。
義母はとうとう、真唯や子どもたちを保護すること、もう息子はいないものとして生きていくことを良哉に告げるのでした。
その後、真唯に届く良哉の身勝手な言い分に、「私たちはなたのアクセサリーじゃない。家族と真剣に向き合ってこなかったあなたには、私の気持ちなんて絶対にわかる日は来ない」と言って、離婚することを決意。
現在、忙しくも穏やかな日々の中、義母や両親のサポートを受けながら双子の娘たちに精一杯の愛情を注ぐ真唯は、母として強く生きていくことを心に誓ったのでした。
愛し愛され結婚したとはいえ、他人であることは変えられません。自分の主張や価値観を押し付けるのではなく、お互いを想いやり、尊重し合うことが大切だと痛感しますね。