妊娠検査薬で検査をすると、はっきりとした陽性を示す線が出ていました。しかし、妊娠検査薬が使用する適切なタイミングは生理予定日の1週間後からとされています。フライングで検査をしたぺ子さんは、不安な気持ちを抱きつつ、クリニックでの診察を待つのでした。
妊娠確定! それでも不安がつきまとうのは…
次の診察日……
不安を解消するために検索し、余計に不安になるというループに陥っていたペ子さんでしたが、無事胎嚢や赤ちゃんの心拍を確認することができました。
ペ子さんのいう「9週の壁」とは、そもそも医学用語ではなく妊婦さんやメディアが生み出した言葉です。
「9週の壁」という言葉が使われるようになった背景には、妊娠検査薬の普及によって初診の時期が早まったことや、エコー診断の進化によって早期に胎嚢や胎児心拍を確認できるようになったことがあるようです。ペ子さんのように早期であっても診察を受けて妊娠を確認できますが、いざ流産と診断されるのは、次回の健診日として指定されやすい9週ごろになるのです。
こうして妊娠9週目が「壁」と表現されるようになりましたが、これは、妊娠初期に流産が起こりやすいという意味であり、妊娠9週ごろに増えるということではありません。
9週であっても不安になりすぎず、心穏やかに過ごしてほしいと願っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師 松田玲子