里菜(りな)は初めての育児に奮闘中。夫の真治(しんじ)は忙しくて育児に非協力的ですが、なんとか工夫をして乗り切っています。いつものように娘と過ごしていると、元保育士の義姉から電話がかかってきて……。
連日予定を入れて育児を丸投げする夫
娘のオムツとおしりふきのストックがなくなってきたため、仕事帰りの真治におつかいを頼んだ里菜。しかし、真治は仕事を終えたら飲み会に行くらしく、ドラッグストアには寄れそうにないとのこと。今日は天気が悪いので週末にまとめ買いをしようと諦めると、どうやら週末も同僚とのBBQやら接待ゴルフやらで不在だということが判明しました。仕方なくネットで購入する事にしたものの、育児に積極的になってくれない真治の姿勢にガッカリ。
「大変と言いながらも家事や育児をこなすなんて、里菜は鋼のメンタルだ!」と言うのが真治の口グセ。里菜はそんな褒め言葉を求めているのではなく、少しでも育児に参加して欲しいのですが……。
義姉からの電話で明らかになった真実
ある夜、遅い時間に珍しく義姉から連絡がきました。
真治は家にいるか聞かれたので、出張でいないことを告げると、そのまま義姉が話を続けます。
「もう子どもをうちに連れて来ないで欲しいの」
「いくら私が元保育士でも限界があるのよ」
「それに毎日子どもを預けて来るなんて非常識じゃない?」
まったく身に覚えのない話に里菜はビックリ。真治は、里菜が育児に疲れて子どもと離れる時間が欲しいと言っていると話し、毎日子どもを預けているようです。
話がかみ合わず、何かがおかがしい……。義姉もそう感じたのか、里菜に誤解をしていたことを謝り、話は一旦終了しました。
ワンオペ育児中に不倫していた夫
「姉さん、悪いけどまた一週間子どもをよろしく」
「嫁が育児に疲れて、ひとりになりたいらしくて」
いつものように姉のもとへ子どもを預けようと、連絡を入れてきた真治。しかし、今日はいつも通りというわけにはいきません。
「あんたの嫁だけど、説明しろ」
真治はメッセージの送り先を間違えたかと思い、大慌て。そんなことはお構いなしで、里菜は預けている子どもについて追及します。
しどろもどろで言い訳を並べる真治でしたが、ついに観念してすべてを告白しました。
なんと、真治は職場で出会った女性と不倫をして子どもまで作っていました。そして、里菜と同時期に出産したとのこと。育児に疲れて……というのは不倫相手のほうで、子どもの預け先に困って元保育士の姉を頼ったという訳でした。
ずっとワンオペ育児を続けてきた里菜にとって、真治との離婚を決意するのは簡単なこと。慰謝料と養育費をしっかり支払う約束で無事に離婚が成立。その後、なんと真治は不倫相手と再婚したそうです。そんな真治を心の底から軽蔑していた義姉は、ほどなくして絶縁という道を選択。いつでも自分勝手な真治は再婚後もあまりうまくいっているとは言えないと風の便りで聞きました。
里菜は娘と実家に戻り、両親と一緒に生活。これまでのワンオペ育児とは違い、相談しながら育児ができる有難さをかみしめています。妻のことを「鋼のメンタル」と褒めるのではなく、そんな状況にならないよう配慮できるような人になって欲しかったですね。