お子さんがいらっしゃるご家庭では、児童手当をどのように使われているでしょうか?学資保険の支払いに、おむつなどの消耗品、または生活費の一部としてなど、各家庭によりさまざまだと思いますが、とてもありがたいですよね。
そんな児童手当に関して、財務省は20日、財務相の諮問機関である財政制度等審議会で「特例給付」の支給を廃止する案を提出しました。
児童手当の給付目的とは
児童手当は、子ども・子育て支援の適切な実施を図るため、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的としていると内閣府は謳っています。
これからの日本を支えてくれる子どもたちに先行投資をしよう!というように感じられる児童手当。子どもを持つ親としては、とてもありがたい制度です。
特例給付の廃止へ
児童手当では、中学生までの子ども1人あたり月1万~1万5,000円を支給。ただし、所得制限により世帯主の年収が960万円以上の場合は給付対象外になるのですが、現時点では「特例給付」として、1人あたり月5,000円を支給していました。
今回、財政制度等審議会では、その「特例給付」の支給を廃止するという提案がされました。対象児童は137万人にのぼるといわれています。
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なぜ廃止案を提出したのか
財務省は財政審で、この特例を廃止することで490億円の財源を確保できると説明しており、確保された財源の使途は、待機児童対策であるとしています。
また、所得制限の判断基準についても、共働きが増えつつある今、夫の年収のみで児童手当の支給を決めるのは時代遅れだとして、世帯全体の所得で見るべきとの訴えもありました。
給付が減る子育て世帯の反発も予想され、実現に向けた調整は難航しそうとのことです。今後この改正案がどのように移行されるのか、経過をみたいと思います。(TEXT:東 裕子)
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