赤ちゃんが生まれてから国から支給されるお金のひとつに「児童手当」があります。何となく名前は聞いたことがあるけれど、内容や申請方法についてはわからない・・・という人も多いはず。
なかには、手続きが必要ということを知らずに、数年間もらい損ねた人も。
せっかくの制度を無駄にしないよう、児童手当の内容について正しく知っておきましょう。
【目次】
児童手当とは?全部でいくらもらえる?
「児童手当」とは、子育てにかかるお金の援助を目的に国から支払われる給付金です。
ここで言う「児童」というのは、0歳から中学校を卒業するまでの子どものこと。
その間、子どもを養育する父母等を対象に支払われ、子どもと生計を共にしている状況であれば、同居・別居の有無は問われません。父母が離婚協議中などにより別居している場合は、子どもと同居している親に 優先的に支給されます。
気になる金額は、年齢や出生順位で異なり、0~3歳誕生日までの子どもは1人につき1万5000円、3歳~小学校修了までは1万円(第3子は1万5000円)、中学校修了までの子どもは1万円がそれぞれ月額として支給されます。
●支給金額;
・0~3歳:月額1万5000円
・3歳~小学校修了まで:第1子・第2子-1万円 第3子以降-1万5000円
・中学校修了まで:1万円(一律)
※「第3子以降」は、18歳になった最初の3月31日を迎えるまでの子どものうち、3番目以降となります。
●全部でいくらもらえる?
パパ(年収900万円)、ママ(専業主婦)、子どもひとり(きょうだい なし)、3人家族の場合、
・0~3歳未満
1万5000円(月額)×12カ月=18万円(1年間)
18万円(1年間)×3年=54万円(3年間)
・3歳~小学校修了(12歳)まで
1万円(月額)×12カ月=12万円(1年間)
12万円(1年間)×9年=108万円(9年間)
・中学校(13~15歳)まで
1万円(月額)×12カ月=12万円(1年間)
12万円(1年間)×3年=36万円(3年間)
・合計額
54万円(3年間)+108万円+36万円=198万円
中学卒業までもらえる総額はなんと約200万円!かなり大きな金額です。
ただし、誰もが同じようにもらえるかというとそうではなく、前年度の家庭の所得額によっては、「特例給付」として、支給額に制限が発生することも。
例えば、専業主婦世帯で子どもが2人いる家庭の場合、所得が736万円(収入額は960万円)を上回る場合は子ども1人につき月額5000円の支給となります。
所得金額は、毎年6月に自治体から届く「現況届」に基づき、調査されるので、前年の所得に応じて給付金の金額が変わることがあるのです。
なお、共働き場合、受給者として認定されるのは、パパママどちらか所得の高い方。二人あわせての所得額ではありません。
出生届と同じタイミングで申請を!
児童手当の手続きは住んでいる各市区町村で行います。
赤ちゃんが生まれたときは、出生日の翌日から数えて15日以内、出生届と同じタイミングで申請したほうが良いと思います。出生日の翌月分から支給を受けることができます。
引越しなど転居の場合も同じく、転出日の翌日から15日以内の提出に新住所となる自治体への申請が必要になります。
気をつけたいのは里帰り出産など、現住所とは別の場所で出産前後を過ごすケースです。児童手当の申請が受理されるのは、現住所の市区町村に限られているためです。
里帰りなどを予定している人は、妊娠中から手続きに必要なもの、申請のタイミングなど、事前にパパと相談してダンドリを整えておきましょう。
書類は自治体によって異なる場合があるので、妊娠中に住んでいる自治体の窓口に確認しておくと安心です。(公務員の場合は、勤務先での受給となります。)
●申請に必要なもの
・申請者の健康保険証
・申請書(世帯主)の預金口座番号(一部の金融機関は除く)
・印鑑(朱肉を使うもの)
・母子健康手帳
・マイナンバーの個人番号カード など
手当は毎月もらえるわけじゃない!?支給月を確認
児童手当は、毎月口座に振り込まれるわけではありません。原則として、6月、10月、翌年2月の15日前後を目安に、それぞれ前月までの4カ月分の手当が指定した銀行口座に振り込まれるので、該当月に確認することを忘れないようにしましょう。
●児童手当支給月
6月 (2・3・4・5月分)
10月 (6・7・8・9月分)
2月 (10月・11月・12月・翌1月分)
最初に申請が受理されてから、毎年6月を基準に、受給資格内容を確認するための「現況届」が自治体から送られてきます。この提出を忘れると、6月以降の受給ができなくなってしまうので注意しましょう。現況届は6月上旬を目安に自宅に郵送されるケースが多いですが、万が一、6月中旬を過ぎても届かない場合は、住んでいる自治体に連絡を。
まとめ
児童手当は、あくまで子どもの養育のために使うお金です。
日用品や外食費、家族旅行の足しにするのもよいですが、「いつの間にか消えてしまった!」となるのは残念な話。
しっかり貯蓄すれば、将来の教育資金の柱になる金額です。何に使うか使徒を明確にして我が子のためにも賢い使い方を心がけましょう。
参考:
内閣府「児童手当」http://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/index.html
監修者:助産師 REIKO
医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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◆産後のサポートの体験談
私の母が早くに他界していた事もあり、第一子出産の時は私だけで県外に住む義実家へと里帰り出産しました。特に仲悪くはなかったし、経験者がそばにいるのが安心だなと思っていたので...。妊娠8ヶ月から産後一ヶ月検診まで同居という形になりましたが、家事と沐浴ほぼ全てやって頂き助かりました。それでもストレスなどから、シャワーを浴びながら泣いてる日もしばしば。 第二子出産の時も帰っておいでと言って頂きましたが、嫌だなぁという思いが強かったので断り、退院後自宅へ直帰。上の子の世話と家事と育児が退院したその日からスタートしましたが、第一子の時より主人が家事に積極的になってくれたと思います。産後体力が戻るまでは、区のファミリーサポートを利用して上の子の登園を手伝ってもらい、夕食だけはコープで宅配をお願いしてました。里帰り出産より生活費がかさむ結果にはなりましたが、ストレス回避出来た事の方が遥かによかったと思います。
ご自身の実家に里帰り出産した他のママでも、やはりケンカやストレスがたまったと聞いた事があるので、必ずしも親が良いとは言えないんだなぁと思いました。ちなみに今現在も、第三子出産も同じ手段で乗り越えてる最中です。第二子出産の時は一人で子ども二人をみる事に疲れる日もありましたが、今回は二人も三人も大して変わらないなぁといった印象。何とかなるものです。
りぃみ母 さん
第1子、第2子出産時は里帰りできたのですが、第3子出産時は、上の子の学校や保育園などの関係で、里帰りせずに、退院後は自宅へ直帰しました。そんな時にとても役に立ったのが、夕食の宅配サービス。私の中では、高齢者向けで薄味で・・・というイメージでしたが、調べてみると、日替わりで、ボリュームもあり、野菜も30種類など、栄養バランスも考えられている宅配サービスもあり、産後1か月ほどは重宝しました。(今回はワタミの宅配サービスを利用しました。あと、地域によっては、生協コープで宅配サービスされている地域もありますよ!)
あっちママ さん
里帰り出産で、産後2ヶ月程実家でゆっくりできました。ただ母乳のことや赤ちゃんの成長のことで不安があり、出産した産院の「母乳外来」をよく利用しました。母乳の出が悪く赤ちゃんの体重が増えにくかったので、母乳マッサージを受け、赤ちゃんの体重を量り、いろいろと相談にのってアドバイスをもらいました。乳腺炎で苦しんだ時もお世話になったし、産院にこういうサポートがあって本当に良かったです。これから産院を探される方は、こういうところもよく調べて選ばれると安心できると思いますよ。
すなふきん♪ さん
産後は実家でゆっくりしましたが、それでも身体がきつかったので、みなさん無理なく過ごされたらと思います。保健師さんがお話しに来てくれたり、赤ちゃんの体重をはかってくれるのが嬉しかったです。1ヶ月に1度くらいのペースで来てもらい、色々な相談にのってもらっています。また、出産した病院でも、赤ちゃんやお母さんの身体の相談にのってもらっていました。
そばかす さん