奈々未(ななみ)は夫の健一(けんいち)と2人暮らし。夫の健一に借金があり、返済するために奈々未も働いています。現在、困っているのが義母のこと。奈々未を気に入らないようで……。
妻の悪口を言う義母と、妻の味方をしない夫
健一のスマホには、義母からよく連絡があります。その内容のほとんどが、奈々未の悪口。仕事をしている女は家事ができない、子どもができない、生意気だといった具合で止まりません。
しかし、健一は常に義母の味方。女手一つで育ててくれた義母に頭が上がらないようで……。義母に注意することはなく、もう少しちゃんと義母の相手をしてほしいとお願いしてくる始末。話になりません。
そして共働きですが、家事はすべて奈々未任せ。自分はまったくしませんが、掃除機かけておいて、寝具はこまめに取り替えてなど、色々お願いしてきます。奈々未は苛立ちながらも、家事をこなす毎日を送っていました。
連絡なく訪問してきた義母
数日後。奈々未の家に突然、義母がやってきました。奈々未も健一も休みの日ですが、健一は外出したまま帰ってこず。義母は部屋が汚いだの、用意したお昼ごはんがマズいだの、文句を言い続けています。健一に早く帰ってきてほしいと連絡しますが、嫌味は愛情表現だからと訳の分からない返信が。
そして帰宅はいつになるのか尋ねると、20時くらいと答えます。「帰ってきたら、クレカの請求書について説明してよ!」と伝えると、「やっぱり使いすぎてた…?」と返ってきました。今月のクレカの請求額は、健一の給料ひと月分を超える額。来月からは気をつけるから……と言いますが、本当かどうか怪しいところです。
夫しかいない家から変な声が聞こえる!?
ある日、義母から怒りの連絡がありました。「奈々未さんって本当に下品ね。嫁以前に人として汚らわしいわ!今の状況を見たらわかるでしょ?」と一方的にまくし立てます。奈々未は何のことだかさっぱり分からず。義母が言うには、奈々未の家に来てみたところ、中から変な声が聞こえるというのです。
今日は家には夫しかいないはず。テレビやパソコンの音じゃないかという奈々未に対し、あれはリアルな声だと言い張る義母。奈々未が家にいない事を伝えると、義母が「まさか……」と家に突入しようとします。
義母が突撃しようとするのを奈々未は止め、「最近行動がおかしいとは思っていたんです。一度だけでいいので、協力してくれませんか」と持ちかけました。義母は、「ごめんなさい。まさか息子が……できる事があるならするわ」と協力してくれることに。
義母の離婚の原因は夫の不倫。父親と同じ事をする息子が許せない!と話すのでした。
義母と妻が強力タッグを結成!
1週間後。奈々未は勤務先で仕事、健一は家で寛いでいます。
「仕事終わったか?喉乾いたからビール」
「お義母さんが迎えきてくれてもう家の前だから無理〜」
「母さんが!?待て待て待て」
奈々未の帰宅がいつもより早いこと、そして家の前に義母がいると分かって焦る健一。「家に入るのを5分待ってくれ!!!」と言いますが、家の中がどうなっているかは百も承知。不倫相手を家の裏から逃そうと思っているようですが、「裏にはお義母さんがスタンバイしてるから逃げられないよ。不倫相手にも話を聞きたいからね」と言うと、健一は諦めました。
話を聞くと、不倫相手は健一の部下でした。奈々未は不倫相手と話して以来、健一のいる家には戻らず。健一は本気じゃなかった、奈々未がいないとこれまでの借金も返せないし……などと話します。しかし、奈々未に掃除をさせ、不倫女を家に招いた事は許せるはずもなく。奈々未は結局、自分がATM扱いされているように感じ、 離婚を決意。義母も怒って健一に遺産は渡さない、絶縁すると言っているようです。
後日、義母も同席をして離婚が成立。さらに元部下が会社中に不倫を暴露したため、部署異動になったようです。奈々未はというとーー、義母とタッグを組んだことで仲良くなり、新居が見つかるまで義母宅にお世話になりました。これからも義母とのお付き合いは継続しつつ、第2の人生をスタートします!
結果として義母が味方になり、夫の悪事を暴くことができましたがーー。奈々未に掃除をさせ、妻のいないときに不倫相手を家に招くなんて許せませんよね。今回の事は忘れ、奈々未には幸せな人生を送ってほしいですね。