45歳のサラリーマンであるタカシは、現在妻と4歳の娘と幸せに暮らしています。彼は実は以前に離婚しており、前妻であるキリコとの間に生まれた娘ユリハがいました。しかし、その時の結婚生活は極めてつらく、タカシは憂鬱な毎日を送っていました。
妻の5年不倫が発覚
キリコは当時、タカシに対して日々暴言を浴びせており、ユリハも成長して中学生になるとその態度を真似て、父親に対して冷たい態度をとるようになりました。
さらにキリコはパートを始めましたが、どこで働いているのかを教えようとはしませんでした。疑念を抱いたタカシは探偵を雇い、キリコの不倫が発覚。しかもその不倫相手は既婚者であり、その関係は5年にも及んでいました。
この時点で離婚する選択肢も考えられましたが、タカシはキリコとユリハが金銭的に困難な状況になることを避けるため、ユリハがもう少し大人になれば関係が改善するだろうと考え、結婚生活を続けました。
離婚を決意、1人暮らしへ
とある日の朝、タカシが朝ごはんの用意をしていると、中学3年生のユリハが「うげっ…また親父のメシを食わなくちゃなんないのかよ」と言い放ち、料理を床にぶちまけたのです。さすがにタカシも我慢の限界に達し、「いい加減にしなさい!」と激怒。
「あんたのこと、一切父親だなんて思ってないし! ひとつ屋根の下で暮らしたくないんだけど!ああ、気色悪っ!」と声を張り上げ、ユリハは家を飛び出して行きました。タカシは「もういいか……」と離婚を決意。弁護士を雇って、キリコとキリコの不倫相手から慰謝料を受けとり、一人暮らしを始めました。
娘の横柄な態度に真実を告げると
離婚から数カ月経ったある日、タカシの家に突然ユリハがやってきました。元妻キリコが事故死したとのこと。キリコの不倫を知らないユリハは「あんたさ、ママに迷惑かけたぶん、親として責任もって私の面倒みてよね?」と言ってきたのです。
どうやら親戚の家で面倒を見てもらっていたそうですが、小遣いが少ないから縁を切って出てきたとのこと。あまりにも横柄なユリハの態度を見て、タカシは「俺はお前の親じゃない。キリコの浮気相手の子だ」と真実を告げました。
タカシはユリハの実の父親に連絡を取り次ぐと、なんとユリハの面倒を見ることを承諾。ユリハは意気揚々と実父のもとに行きました。
元妻の浮気相手の子と決別、新たな人生へ
その後風の噂で、ユリハの実の父は借金を抱えていて、ユリハは借金返済のためアルバイト三昧の生活をしていると耳にしました。母親が不倫の末事故死、そして父親は借金を抱えているという境遇を不憫に思いながらも、これまでユリハに言われ続けた暴言や態度を思い出し、タカシは関わらないことにしました。
一方、タカシは新しい妻を迎え、愛する娘とともに家を建てて幸せに暮らしています。これからは自分の幸せも大切にしていこうと心に決めました。