流産のあと病気がわかって…
私たち夫婦は授かり婚です。交際から2年が経ったころに妊娠がわかり、夫に打ち明けるととても喜んでくれ、そのまま結婚することに。しかし、胎児の問題で流産してしまいました。
絶望して落ち込んでいる私に、夫はずっとそばでなぐさめてくれ、夫の努力のおかげで私は再び笑って過ごせるようになりました。1回目の流産のあとは仕事が順調な時期でもあったので、その後の私は寂しさを紛らわせるように仕事に没頭しました。
そんなとき、会社の健康診断で、私に心臓の先天性の疾患があることが判明したのです。運動などを制限され、子作りを諦めざるをえない状況になってしまいました。
どうしても子どもを諦めきれず…
病気が判明してから2年が経ち、心身ともにようやく安定してきたころ。私は再び「赤ちゃんが欲しい」と思うようになりました。夫も前向きに考えていたことから、私たちは医師と相談しながら妊活を進めていくことに。
しかし、半年ほどタイミングをとっても妊娠には至らず……。私は病院を受診することにしました。すると、検査結果は特に問題ないとのことで、どうやらタイミングの問題のようです。
それからは持病と妊活を両立しつつ、仕事をフルタイムでこなす生活が続きました。
人生の転機と待望の第一子誕生
しかしその後、妊活を始めてから1年、2年、そして5年が経過しても妊娠と流産を繰り返し、なかなか出産まで辿り着けない私たち。どうしても気分が落ち込んでしまうため、気分転換に一旦妊活を中断して、夫婦で旅行へ行くこともありました。
それでも、子どもが欲しい気持ちが強い私はどうしても気分が晴れず、「いつになったら子どもができるんだろう」とプレッシャーを抱え続けていました。何よりも、夫に子どもの顔を見せることができず、申し訳ない気持ちでいっぱいだったのです。
そんなある日、30歳になった年に11年働いた職場を退職した私。これが人生の転機となりました。仕事を辞めたことでいつでも自分のしたいことができ、予定を気にせず行きたい場所に行けるようになり、日々気づかないうちに抱え込んでいたストレスがまったくなくなったのです。
そして、退職してから3カ月後、結婚10年目の夏。長年の努力が実って私は子どもを授かり、翌年に待望の第一子が誕生しました。
子どもに恵まれない夫婦生活を10年ほど送りましたが、夫との絆を深められたこの10年間があったからこそ、病気も妊活も乗り越えられたのだと思います。私が1番つらかったとき、夫が「子どもがいなくても君がいればそれだけで僕は幸せだから」と言葉をかけてくれたことは、これからもずっと忘れません。
結婚してから17年が経ち、現在の私は3児の母となりました。育児や仕事に追われてなかなか夫婦2人の時間はありませんが、なるべく会話の時間を作るようにして、これからも夫のことを大切にしていきたいです。
著者/金子 ゆき
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