夫が「大事な人がいる」と言い出し…
結婚して夫と一緒に住み始めたばかりのある日、仕事を終わらせた私が帰宅すると、夫がやけにモジモジしていました。「どうしても言わなきゃいけないことがある。もしかしたらこのことで君に嫌われちゃうかもしれない。最初に言っておくけど、あくまで僕が好きなだけであって……」と困り顔の夫に、「何を言われるんだろう」と、とても心配な気持ちになったのを今でも覚えています。
「何?」と緊張しながら私が尋ねると、夫は「実は……僕には大事な人がいるんだ」と答えたのです!
それが、初めて夫が『推し』の存在を私に打ち明けた日でした。いつからそのアイドルにハマっているのか、ライブへ行く頻度はどれくらいか、推し活仲間との交流など、自分の推し活について詳しく教えてくれた夫。「なぜ今打ち明けたの?」と聞くと、「一緒に暮らすようになって、これから僕宛ての『推しグッズ』を君が受け取ることもあるだろうし、いつまでも推し活のことを内緒にしておくのは無理だと思ったから」とのことでした。
絶対的な2大ルールが誕生
実は、夫のこの告白は私にとってかなりの衝撃でした。なぜなら、私にも信念を持って推している人がいるからです。まさか夫婦そろってお互いのパートナーに秘密で推し活をしていたなんて……。私がこれまで推し活をしていることを夫に話さなかったのは、「別にそんな話はしなくてもいいかな」と思っていたからです。夫がいないときにひとりで趣味を楽しめたらいいや、くらいの軽い気持ちで推し活をしていました。
夫がこんなにも真剣に推し活に取り組んでいると知った私は、とてもびっくりして感心したのと同時に、なんだか自分の『推し』への愛が試されているような気にもなりました。ここまで純粋かつ真剣に推し活に励んでいる夫に『推し』の存在をあえて隠すのは、『推し』への裏切り行為のように思えてしまったのです。結果、私も「実は……私も推し活してる」と夫に白状しました。
その後、お互いの推し活についていろいろと情報を共有した私たち。そして、今後の夫婦生活を円滑に送るために「宅配で届いたお互いのグッズは開封しない」「お互いの部屋にある推しグッズには勝手に触らない」という、絶対的な2大ルールを作ったのです。
推し活を最大限に楽しむために
それからは、お互いの『推し』に興味が湧き、2人で一緒にお互いの『推し』のライブ映像を観ることが増えました。すると……夫が私の『推し』の魅力に気づき、どハマりしたのです!
今では2人で一緒にライブに行くこともあり、デートも兼ねて至福のときを過ごしています。独身時代はお互いにひとりで『推し』を愛でてきましたが、結婚後は2人で一緒に推し活を楽しめるようになり、最高に幸せです。
「宅配で届いたグッズは絶対に開封しない」「互いのグッズテリトリーは絶対に触らない」という2大ルールをしっかり守っているおかげで、私たちはお互いにストレスなく推し活を満喫することができています。今後もきっちりルールを守りつつ、2人で推し活ライフを楽しんでいきたいです。
著者:つちやです/令和婚した夫と、義父母と4人暮らしをする30代ライター。毒親育ちの過去をもち、家族の大切さに気付かせてくれた夫との生活や、義両親との日々をつづっている。
イラスト:アゲちゃん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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