とても寒い冬の日に行った、娘のお宮参り。寒さからか、その日の参拝者は少なく、わが家も寒さ対策に厚着をさせて臨みました。はりきってお参りをしている私に「抱っこしようか?」と義母。何度も聞いてきたので、私は疑問に思っていました。
ママの抱っこでお宮参りのご祈祷
「抱っこしようか?」と私に言う義母に、手伝ってもらえるならと思い、ミルクや洋服が入った荷物を持ってもらって順番待ちをしていました。それでも義母は「抱っこしようか?」と何度も聞いてくるのです。
なんだか不思議に思いながらも、無事にお宮参りのご祈祷も済ませました。
「父方の祖母が赤ちゃんを抱く」という風習
あとで実母にお宮参りの話したところ、お宮参りでは父方の祖母が赤ちゃんを抱っこするのが昔からの風習なのだと聞き、おどろきました。
真冬だったので、寒さ対策ばかり気にしていた私。義母に申し訳ない気持ちになると同時に、「世間知らずの嫁と思われてしまっただろうか……」と心配になりました。もっときちんとリサーチしておくべきだったと後悔しています。
最近、お宮参りのときのことを義母にお詫びしましたが、ただ抱っこしたかっただけで、そんな風習は知らなかったと言っていました。きっと義母は気を遣ってそう言ってくれたのだと思います。
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家族それぞれの気持ちを大事に
お宮参りで「父方の祖母が赤ちゃんを抱く」という風習は、出産をけがれたものだとする考え方から、けがれをはらうお宮参りでは母親が赤ちゃんを抱っこしてはならないとして生まれたといわれています。そのほかにも、産後の体を気遣うために、この風習ができたとも考えられているようです。
現代ではお宮参りの方法も簡略化されてきているそうなので、しきたりや風習にこだわりすぎる必要はないとは思いますが、家族それぞれの気持ちを大事にしたいものです。
しきたりや風習を大切に思っているのなら事前に確認し合い、義両親をお呼びして義母に赤ちゃんの抱っこをお願いすれば、当日あわてずに済むと感じました。一般常識として把握されている方も多いかもしれませんが、知らなかったという方は、事前に確認しておくことをおすすめします。(TEXT:ママライター斉藤あや)